88歳! 米寿超えでヘルシーに自立生活を謳歌するジーナ夫人

2015年12月03日

スローフード・スローライフの地イタリア*シエナより愛をこめて 第5回

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長生きはしたいけど、ただ、生きているだけではつまらない。米寿になっても、砂糖とバターたっぷりのコルネット、パスタに肉、そして珈琲やワインを嗜み、自分のスタイルで充実した暮らしを送るために、今から心がけることは?

88歳のジーナ夫人からランチのお誘い。イタリアマンマの作る料理は、シンプルなほど味が深い

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ジーナ婦人からランチのお誘いを受けた。
到着すると、彼女はジャストなタイミングで、茹で上がったパスタをトマトソースに絡めていた。

「いらっしゃい!庭で採れたトマトでソースを作ったのよ!」

赤いトマトの誘惑にかられ、さっそくボナペティート!
イタリアマンマが作るトマトスパゲッティのお味は、シンプルだけど、とっても美味しい。
私はパスタと野菜のグリルですっかりお腹一杯になってしまったが、ジーナ婦人は、グラス半分のワインと共に、肉まで平らげた。

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「私は肉屋の娘だったから、今でも毎日、肉を食べるの。
若い頃は、家から店まで、3キロの道のりを毎日歩いたわ。
肉屋の地下には、地下壕があってね、
当時、冷蔵庫が無かったから、200段の階段を下りた壕に肉を保存していたのよ。
通勤、肉の管理、配達・・・今とは比べ物にならないほどの労働だったけど、
当時は、ゆっくりと時間が流れていた。
自営業だったら、監視・管理されるストレスもなく、
自分のリズムで毎日を過ごすことができたのよ」

米寿を迎えても、好きなものを食べ続けたい! だから今から自分メンテナンス

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▲キッチンでてきぱきと動き回るジーナ夫人
今ではテクノロジーが発達して何でも効率的に処理できるようになったが、ストレスは減るどころか、増えているような気がする。

「昔の人は、裁縫、料理、野菜作り・・・
生活に関わることに関して、メカニズムを知っていた。
問題が生じると、近所の人に声をかけて協力を仰ぐ。
そうやって実践と応用力が身についていったの。
それに比べ、今の時代は、情報はたくさんあるけど、モノの本質を理解していない。
学校で、たくさんのことを勉強しているのに、
職人的な技術を身に着けるマニュアルが抜けているような気がするわ」

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婦人はエレベータのないアパートの3階に暮らし、庭で野菜を育て、買い物に行く。
車の運転が大好きで、頼まれれば友達の買い物にも付き添う。
88歳にして、砂糖とバターがたっぷりのコルネット、パスタに肉、そして珈琲やワインを楽しみ、車を運転してバールやスーパーに出向き、友達と喋り、秋の晴天には森にキノコを探しに行く。

適度な運動と緊張感を伴いながら自立した生活を謳歌しているジーナ婦人。
それに比べ、便利、お手軽、簡単、といったうたい文句に飛びついてしまう私は、婦人の年に到達した時、心身健康に自立した生活が送れているだろうか? 

技術が発達して時間が節約できるのはいいけど、その分、自分にツケがまわってきてはいないだろうか?

今日から生活のテンポを緩めて、職人のようにじっくりと生活に向き合おう。
勘が鈍らないようにしなければ! と感じる今日このごろです。

プロフィール

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大多和聖美(おおたわきよみ)
トスカーナ州・シエナ在住。ソムリエ。ワインショップ、小麦粉アレルギー対応レストランでのコック体験を経て独立。「エノテカトスカーナ」を立ち上げ、日本にワインやオリーブオイルの販売を行う。

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