新学期には下着を新しくしよう!~ワンランク上の子育て1

2017年03月15日

小児科医 Dr. しろくま子の“みんなも知っていたらいいのにと思うこと”(水曜更新) 第57回

 

もちろん子育てを格付けするつもりはありません。シュタイナー、モンテッソーリ、ジャンジャックルソーなどなど、あれこれ教育の本を読んだけど、「これがいい!」なんて言える力もないです。でも「親として今より少しいいことをしたい」という気持ちを抱くとき、わりとできそうな小さな提案をしていきたいと思います。

 

小児神経の先生に言われたこと

 

子育ての本、教育論、小児の発達、親の役割…etc. 小児科の専門誌から一般雑誌の特集まで、何でも目がいってしまったりして。親になってから3年くらいは、いろいろと読み漁りました。なんか、どれももっともらしい。だけど、どれかとどれかは矛盾しちゃう。
その挙句、ふと大学で小児神経専門グループのトップの先生に意見を求めてみたのです。その先生も、お子さんをお持ちだったし。そうしたら、玉砕的に笑われました。

 

「誰にでもベストな教育法なんて、ないよ」って!

 

それは、そうだ。
どれだけ自分の肩に力が入っていたのかわからないけど、かなり気が抜けました。

 

電車の中で席をゆずってくれた人

 

 

妊娠末期でお腹が大きいとき、どうしても訪れたい家があって少し遠出をしたことがあります。
大きいお腹、揺れる電車。さほど混雑していないとはいえ、長く乗るのでちょっと座りたいなと思いました。しかし気だるい昼下がり、空席はなし。おじさんはまどろんでるし、学生さんはおしゃべり中。誰も降りる気配なし。
そこで席を譲ってくれたのは、3人の子連れのお母さんでした。彼女自身も乳児を抱っこしていました。だから私は断ったけれど、彼女は首を振って淡く笑ったのです。

 

たぶんポイントは心のゆとり


そのママは「きっちりした身繕い」などしてませんでした。どっちかというと「普段着系」。でも、子どもを3人も連れていたのに、誰かに座席を譲る余裕はあったのです。自分と家族で手一杯でなく、周囲を見ることができていたということです。当時の私は「スゴイな」と思っただけ。それ以上は考えなかったけど、子どもを育て、小児科診療を続けていて、「これだな」と振り返って実感しました。

 

みんな最初は視野が狭くなるのかもしれない


赤ちゃんが生まれて1,2年は小児科で「クレーマー」だとか「モンスターペアレント」だとか恐れられていた保護者が、5年くらいして「なんだ、実は全然ふつうにいい人じゃないか」と安心されることがあります。こういう話、少数じゃなくて、たくさんあるんですよ。
おそらく子育てを大切に想う人ほど、慣れないうちは真剣で余裕が持てないはず。「なんとか正しくやろう」という呪縛にがんじがらめでも不思議ではありません。

 

だけど皮肉なことに、心にゆとりがあってこそ、我が子に対して「そのときに相応しい態度」を理性的に選び出せる感じがします。

 

育児書などを気にしすぎない


私も余裕がないほうでした。それに「心にゆとりを持とう」なんて思って持てるくらいなら、最初から持ててる気がします。だって、子育ては自分一人でやるものでないし、相手(子ども)の反応を読むのは難しいし、そもそも最初の数年は意思疎通だってままならないのだから、予想外の展開がてんこ盛りに起こってくるわけですよ。だというのに本などにはなかなか気高いことが書いてある。自分だけ努力してもその通りに行くともかぎらない。それで心に余裕を持つなんて、初心者には不可能に近いと思うのです。

 

というわけで、多くの人がボチボチしかできず、それでも子どもがすくすく育ってくれて、「本なんてテキトウに参考にすればいいんだよ」というグレーな助言をするのでしょう。そして悩める人は「いいかげんだな」と感じたり、「役立つ情報が得られなかった」と思ったりするのではないでしょうか。

 

だから、ここでは保護者だけでできる、よさそうなことに目を向けてみます。

 

新学期には下着を新しくしよう

 


 
理由は3つ。


1.「ゆとり」っていうのは内側のものだから。気合入ってる人は、外側に見える洋服はキレイにしてるでしょう。お母さんのお化粧まできまってたりするけど、実のところ精神的にはギリギリということは多いのでは。そういう点で、下着が「中の余裕を示す」というのは象徴的でしょう?

 

2.新学期には健康診断があります。つまり見られ時期としても新調に最適。


3.肌着は消耗品でありながら、新しくするタイミングを逃しがちなものです。だから交換時期を意識しておくことをおススメします。肌を守るためには、下着にしっかり汗を吸ってもらうことが大切です。洗いざらしのゴワゴワ下着は肌を傷つけます。だけど毎日触れていると、布の劣化に気づくのが遅れがち。というわけで、新調のきっかけを持っておくといいはずです(スキンケアについては第2回参照)。

 

今回は「医療・健康」から少しずれましたが、下着については診察のときに気になっていました。ブランド物のコートとシャツをまとった子が、下着を身につけていなかったりして!3歳健診に行くと、けっこう乾燥肌のお子さんを見かけます。みんなもっと、子どもの下着に目を向けてほしいなあ…。

 

 


プロフィール

Dr.しろくま子

 

20世紀の末に某国公立大学医学部卒業。二児の母。両親は非医師。フルタイム勤務に復活する際、保育所探しに難渋して転居。通勤・夜間労働と子育てに四苦八苦で家が荒れる。三十代前半に配偶者事情で北米へ。帰国後は小児科一般診療や専門外来を担当。好きなものはテディベア、通勤電車での読書。ドイツ語が少し読めるようになってきました!

 

編集:プサラ研究所

 

 

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