消えないイライラは「アンガーマネジメント」で上手に付き合う

2017年02月16日

 

私たちの感情の中でも、とりわけ取り扱いがやっかいなのが「怒り」です。仕事で、学校で、子育てで、自分の発した怒りに後悔したことはありませんか? 怒りに振り回されるのではなく、上手に怒りをコントロールする術を身につけましょう。

 

「怒り」とは何か

 

私たちは多かれ少なかれ、日々「怒り」を感じています。電車が時刻通りに来なくて舌打ちをするのも、上司に高圧的な態度で嫌みを言われてムカっとするのも、子どもがなかなか部屋を片付けずイライラするのも、夫が家事をしないことで起こる夫婦喧嘩も、怒りという感情がもたらすものです。


怒りが湧き上がる時、脳の中ではある変化が起こっています。最初に反応するのは大脳辺縁系とよばれる部分で、動物が生きるために必要な原始的な脳の機能を持っており、怒りだけでなく恐れ、驚き、喜び、悲しみといった情動と深く関わっています。一方で、理性を司るのが大脳皮質とよばれる新しい脳で、「ここで怒ったら気まずくなるぞ」と考えて抑える、といった行動を大脳辺縁系よりもゆっくりした速度で処理しています。


イラッとしたりムカついたりすること自体は人が身を守るための原始的な反応であり、自然なこと。その後の「怒り方」を左右するのが大脳皮質が司る部分で、私たちがコントロール可能な範囲といえます。怒りをいつ、どんなふうに、出すのか、出さないのか…といったことをコントロールできるようになれば、「つい」「思わず」「とっさに」出た怒りが原因となって失敗や後悔をする場面が少なくなるはずです。

 

アンガーマネジメントは怒りのコントロール法の1つ

 

怒りのコントロール法として近ごろ注目を集めいているのが、「アンガーマネジメント」というマネジメント術です。日本アンガーマネジメント協会によると、1970年代にアメリカで始まったアンガー(イライラ、怒りの感情)をマネジメント(上手に付き合う)するための心理教育で、アメリカではビジネスパーソンや政治家をはじめ、多くの人が習得している技術なのだそうです。近ごろでは学校教育の場や企業研修、保護者向け講習会などでも取り入れられています。


アンガーマネジメントにはさまざまな手法がありますが、ここではそのいくつかを紹介します。

 

●頭の中を空白にする(ストップシンキング)
ムカつくことを言われた時に、すべての思考をストップさせる。頭の中を真っ白にすることで、反射的な言動や行動を遅らせる、または止めることができるようになる。

 

●怒りを記録する(アンガーログ)
紙とペンを用意して、日時や出来事、思ったこと(具体的に)、感情(激しい憤り、疲労感、諦めなど)、感情の強さ、その時にとった行動、結果などを、主観や分析を入れずに事実を忠実に書き出す。この記録を繰り返すことで、自分の怒りの傾向が客観的にわかるようになる。

 

●使う言葉を変える
「絶対~」「必ず」といった決めつける言葉、「最低」「最悪」などのオーバーな表現、「~べき」という押し付け表現などをできるだけ使わないようにする。これらの言葉を使わないようにしたり、ほかの言葉に置き換えるようにすると、対人関係で誤解を与えたり、売り言葉に買い言葉のようなトラブルを避けることができる。

 

これらはほんの一例なので、まずは1冊、アンガーマネジメント関連の本を読んでみることをおすすめします。自分なりに怒りをコントロールして、より良い人間関係を築いていきたいですね。

 

 

◆参考文献:
『もう怒らない」ための本』 和田秀樹・著(アスコム)
『アンガーマネジメント入門』安藤俊介・著(朝日新聞出版)

 

(ライター/照井みき)

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