表面化しない更年期のトラブル

2015年11月25日

更年期なんて怖くない!*女性ホルモンは若さの “守護神”(全4回) 第4回

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 女性の健康は、女性ホルモンのひとつ、エストロゲンに支配されているといっても過言ではありません。そのエストロゲンが急激に減少する時期は「更年期」と呼ばれ、とても辛い症状が出る人もいます。でも症状のない人も安心してはNG。その理由に迫ります。


 女性ホルモンのひとつエストロゲンの減少から更年期障害に悩む人が多い中、自覚症状がない人も安心してはいられません。自覚しないうちに進行している病気がある場合も。そしてどんなに辛くても、更年期障害は治療によって必ず治るという田中冨久子医師のメッセージをお伝えします。

更年期の自覚症状なしも安心できない


RIKA 更年期障害は、人によってトラブルの出方はさまざま。全く症状が出ない人もいますが、実は表面に出ない症状もあるのですよね?


田中 はい。自覚症状がないから「私は更年期とは無縁」と思わない方がいいかもしれません。エストロゲンが欠乏することで、ひそかに進行するのが、前にも言いましたが、脂質代謝の異常、動脈硬化症、骨密度の低下で起きる骨粗しょう症など。閉経後10年、20年してから心筋梗塞、脳卒中、大腿骨骨折、また関節疾患などの重篤な病気が体を襲うかもしれません。また、HRTは認知症の予防になるとも言われています。HRTは、今現在の更年期障害を解消するだけでなく、将来の病気から体を守ってくれる予防にもなるのです。


RIKA では、更年期の女性は、特に自覚症状がなくても、血中ホルモン値を計る検査や骨密度の計測をした方がいいということでしょうか?


田中 そうですね。それによってもし進行している病気が発見できれば、ラッキーですからね。繰り返しますが、閉経後の現代女性の人生は長いのです。そのときにいかに健康で暮らせるかが重要です。

 エストロゲンの減少からくる辛さを「そのうち治る」と我慢して乗り越えようとするのはナンセンス。無くなったものを補充して、将来に起こりうる病気を予防すれば、いつまでも元気でいられます。要介護老人にならなくてもすむのです。いくら長生きできたとしても、脳血管疾患、骨粗しょう症、関節疾患で寝たきりになっては、QOL(クオリティオブライフ=生活の質)が保てません。

 もちろんすべての女性にHRTが有効なわけではありません。乳がん、心筋梗塞、脳卒中の既往症がある方にはHRTはできませんから。

更年期は必ず治る! 信じることが大事

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RIKA 少し話は変わりますが、更年期の女性に対して、会社など周囲の理解度も低いですよね? 生理休暇はあっても、更年期休暇はないですから。更年期の症状が重すぎて仕事に支障が出て、仕事を辞めてしまう人も少なくないと聞きます。


田中 それが残念。せっかく積んできたキャリアを更年期障害で捨ててほしくないんですね。適確な治療を受けて、体調のトラブルを克服し、キャリアを続行して欲しいのです。この仕事をしていて良かったなと思うのは、女性たちが笑顔を取り戻してくれることです。最初クリニックに来たときは、死にそうな顔をしていたのに、HRTなどの治療を受けて、そのうちとても元気になってくる。おしゃれになって、素敵な笑顔を見せてくれるようになる。その笑顔が見たいがために、私はこの仕事を続けているのだと思っています。

プロフィール

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田中冨久子(たなかふくこ)
元横浜市立大学医学部教授(生理学)、同医学部長。長年にわたりエストロゲンの研究に携わる。定年退官後は、民間病院の勤務等を経て、2011年に田中クリニック横浜公園(更年期女性外来、生活習慣病外来)院長となり、数多くの患者さんを診療する。

田中クリニック横浜公園
神奈川県横浜市中区住吉町1-12-5
横浜エクセレントXVI 2F
電話045-680-6262

プロフィール

ライターRIKA
旅、美容、健康、人物インタビュー等を中心に活動するライター、49歳。数年来続く心と体の不調に悩まされ、さまざまな医療機関で診察してもらうも原因不明。その不安から、ますます症状が悪化する。

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