発熱時の看病はどうしたらいい? 発熱時の看病の6つのポイント

2016年03月09日

小児科医 Dr. しろくま子の“みんなも知っていたらいいのにと思うこと”(水曜更新) 第7回

 

熱があるときは安静と水分補給が大切と言われます。でも、温かくするの? 冷やすの?お風呂に入ってはいけないの? 高熱は脳に悪いの? 解熱剤はいつ使うべき? 効かなかったらどうしよう?など、疑問はいろいろ。今回は発熱時の看病について書いていきます。

 

時期と心地よさを考えて

 

1.熱の出始め
まずは何らかの原因で(例えば感染症と戦うため)、身体が発熱物質を産生します。これによって脳は体温の設定を上げるとされています。この指令が出ると、血管が収縮します。手足は冷たくなり、悪寒、ふるえなどが見られます。
この時期に冷やしても気持ちよくはありません。ご経験ありませんか? 
だから軽く温かめにしておくのがよいようです。ただし、赤ちゃんは調節が下手なので、着せすぎると熱がこもってしまいます。どうかモコモコにしないよう気をつけて!

2.少し落ち着いたころ
体温が脳の設定値に達すれば安定します。しばらくすると熱放散の指令が出て、血管が拡張します。手足がぽかぽかして汗をかき、熱が下がっていきます。首の後ろが汗ばんでいるか、触れてみるとわかりやすいと思います。この頃には薄着にして水分の補給を心がけましょう。おしぼりタオルで身体を拭くのもよいと思います。身体と方針が合っているため、スムーズに熱を下げられます。

実際は理屈の通りにいかないときもありますが、参考にはなるかと思います。ちなみに元気なときに赤ちゃんの手足が冷たいのは、あまり気にしません。

 

病気のときのお風呂

 

発熱時に入浴を避けるのは、体力温存のためです。体力はできるだけ病気との闘いに残しておきたいからです。入浴は意外と疲れるものです。熱が高いときは体力を消耗していることが多く、ふだんと違ってシャワーでも負担になります。もちろん平熱でも体調が優れないときはやめておきましょう。逆に回復期には、少し熱があっても入浴できることもあります。汗もかいてきたし、余裕も出てきたと感じるときがありますよね。そんな場合にはシャワーでさっと身体を洗いましょう。でも普段よりは疲れるはずなので、浴槽にはつからずに最短で終えてください。

 

高熱が心配

 

39℃後半から40℃近くになってくると、だんだん不安を感じると思います。とはいえ熱による組織(脳)の障害は、41℃以上で起こると言われています。これほど高い熱はめったに出ません。そして後遺症が残るときは、高熱よりむしろ熱の原因となっている病気に責任があります。したがって熱の高さよりも、全身の状態に目を配ってください。食べられますか? 寝られますか? 苦しんでいますか? 年齢が低いほど、平然としていることが多いようです。赤ちゃんはちょっとしたことで高熱を出すことがあります。ケロッとしている場合には、落ち着いて様子を見ることができます。

 

解熱剤について

 

38℃以上、乳幼児では38.5℃以上で使われることが多いようです。つらいときのみ頼りましょう。発熱は生体防御反応であり、苦痛がなければ下げなくてよいという考え方が一般的です。解熱剤を上手に使うコツは、目的とタイミングを意識することだと思います。薬が効いている間に栄養や睡眠をとって、回復を促しましょう。

 

薬で熱が下がらないとき

 

 

服用1-2時間後の様子を見て、薬が効いているかを評価します。例えばアセトアミノフェンは、約1時間で効果を示します。多く与えるほど熱が下がるものの、目的は解熱そのものではありません。ふつう体温が1℃下がれば苦痛は軽くなるため、処方量もこの程度の効果を狙っています。0.5℃でも無意味とは言えません。したがって体温計の数字よりも、本人の状態を気にかけてください。薬を使っても元気が出ない場合は、診察を受けたほうがよいと思います。つまり熱でなく、原因となっている病気でつらいという意味だからです。

 

貼って冷やすシート

 

心地よさそうなら使います。小さい子の場合、目を離すときには外しておくのが安全かと思います。両親が立ち去るとき、寝るときなど。特におでこに貼った場合、「剥がれてどこへ行ったのだろう?まさか食べた?」と心配することがあるので。

以上、主に看病について書きました。でも38℃以上の熱が出たときは、まず診察を受けるのが基本です。病気によっては注意すべき観察事項があるかもしれません。そして「風邪でしょう」と言われても、病初期には症状がそろっていないだけのこともあります。したがって熱が3日続いたら、また受診したほうがよいかと思います。

 

参考文献:小児薬物療法の基礎と実際 岩田力監修

 

コメント

この記事へのコメントはありません。

この記事の関連ワード

新着の記事

Sidekibit b fefa1c4699a4986147a527399409cd3c5417e373a7c81d98947fd955971daf54

人工知能KIBITが、あなたに合った記事をおすすめします。 初めてKIBITに教えた時は翌朝までお待ちください。