脈でピタリ!台湾の漢方医さんに診てもらった

2016年02月12日

元気のヒント・松浦優子の台湾暮らし(金曜更新) 第14回

1463486547


台湾の「中醫(漢方医)」のクリニックは、時代に合わせて進化中。クラシックが流れる待合室、IT化された漢方診断システムを操る美人医師。「伝統的・古風な感じ」という漢方のイメージはすっかりくつがえされました。

伝統的な漢方医は黙って脈診、以上!


留学中のある時、ものすごく胃の調子が悪くなったことがあります。食べ物に少しでも油分が入っていると胃が受けつけてくれず、痛いやら吐き気はするわ。日本でいつも飲んでいる胃腸薬もまったく効果がありません。お腹は壊していなくて、とにかく胃だけがおかしいのです。食べられないので体に力が入らなくなってきました。

心配して白粥を買って来てくれた台湾の友人に、へろへろになりながらも好奇心いっぱいに「漢方医に行ってみたい!」と言い、バイクに乗せて連れて行ってもらいました。「クリニック」というより「診療所」という言葉が似合う小さな建物で、受付には女性が一人。待合室というか玄関先で少し待つと、すぐ奥の小部屋に通されました。診察室というより、小さな書斎のような風情で、木製の大きな机があったのを覚えています。そして、これまたいかにも「漢方のお医者さん」という感じのおじいちゃん先生が白衣を着て座っていました。

中国語で今の症状をどうやって説明しよう…と、少なからず緊張しながら口を開こうとすると、おじいちゃん先生はそれを制し、おもむろに私の手首をつかみました。
隣にいる友人に目をやると、「話さなくていいよ」と言います。先生は、私の手首に指をぐっと押し当て、脈をみています。
待つことしばし。いや、結構長い時間に感じました。先生は脈をとる手を離すと、「じゃ、薬出すから」。…え、診察終わり??

結局、おじいちゃん先生とは一言も会話をしないまま診察室を後にしました。待合室で待っていると、受付のお姉さんから一週間分だといって粉薬をもらいました。それでおしまい。

友人曰く、「漢方医は脈で全部わかるんだよ」。いや、でも私、今日どこが具合悪かったかすら伝えていないんだけど…。あっけにとられたまま帰宅し、言われた通りに薬を飲むと、ものの三日で胃の調子は回復。一言も話していないのに、本当に治っちゃった…。漢方とはなんと神秘的なものか!
とまあ、これが私の台湾での漢方医初体験でした。

ここが「漢方のお医者さん」? 最新の漢方クリニック


そして去年。私はまたもや数ヶ月にわたり胃の不調に悩まされていました。すごく痛い訳でもなく、食事ができなくなるほどでもなく、なんだかずっと調子悪いなという感じなので、クリニック(西洋医の)に行く決心もつきません。
そうだ、台湾で中醫に行こう。こういうのこそ漢方だ。

そして、前回とは別の友人に調べてもらった住所に到着。その友人も診てもらうとのことで、入口で待ち合わせました。
え? ここが漢方のクリニック? 前回とは180度雰囲気が違う、まるで最新の歯科クリニックのような入口にびっくり。

1463486547

▲全面ガラス張りのエントランス

美人医師による最新漢方診察は、アップルのモニターで

1463486547

▲カルテは中国語で「病歴表」

受付では受付票(カルテの個人情報部分)を書き、受付料や診察費(今回は自費診療でした)について丁寧な説明を受ける私。…なんだかすごく「普通」だ。まるで日本のクリニックみたい。

そして診察室に入室。今日の先生は女性で、目鼻立ちがくっきりはっきりの美人先生です。デスクの上には銀色の大きなアップル製モニターが。「パソコンと漢方」って何だかすごいギャップです。

そして、これまた「普通の」クリニックのように問診が始まりました。調子の悪い部分、期間、症状など、美人先生が丁寧に質問していきます。何だか前回とずいぶん違う気がする。これじゃ西洋医のクリニックと同じじゃない?
…と思っていたら、先生は「じゃ、脈をみますね」と。あ、やっぱり漢方だ。

1463486547

▲脈診する先生

診察しながら、先生はマウスを操作しています。何だろうと思って画面をのぞき込んでみると、わお! これって、漢方医療専用の診察記録システムなんだ!
最新のシステム画面に並ぶのは、数千年前から伝わる漢方医学のキーワードの数々(のはず)。なんというギャップ。
診察の内容とその他の施術については、次回ご紹介しますね。

1463486547

▲診察内容入力画面。素人には謎の漢字が並ぶ

1463486547

▲舌苔の入力ウィンドウ。こんなに細かく分かれている

プロフィール

1463486547

松浦優子
東京都出身。Web広告ディレクターとして勤務後、ひょんな縁で台湾・台北に語学留学し、すっかり台湾に魅了される。帰国後に日本語教師資格を取得し、現在は外国人向け日本語レッスンや台湾現地ニュースの日本語翻訳などを手掛ける。その後も台湾には年数回のペースで訪れ、一年のうち約1か月は台湾に滞在。現地の友達との旧交を温めつつ、もっと深く台湾を知るべく取材活動を行っている。

コメント

    松浦 優子

    2016年02月22日 20時26分

    松浦 優子

    記事公開後にご指摘がありました。美人医師が使っているのは、正確には「アップル」ではなく「マック」で、一体型のものだそうです。
    また、記事冒頭の脈診の写真は美人医師の手ではありません。「私の手、こんなにごつくないわよ!」とご本人に言われてしまいましたので、念のため申し添えておきます。

この記事の関連ワード

新着の記事

Sidekibit b fefa1c4699a4986147a527399409cd3c5417e373a7c81d98947fd955971daf54

人工知能KIBITが、あなたに合った記事をおすすめします。 初めてKIBITに教えた時は翌朝までお待ちください。