小児科医が教える保育園探しと一緒にする準備(1)知って備えておきたいこと

Dr. しろくま子 | 小児科医 Dr. しろくま子の“みんなも知っていたらいいのにと思うこと”(全79回) 第78回


 
"子どもを保育園に入れるだけでも大変なのに、他にやることをガンガン提案されても困る。" そう思われそうですが、ご参考までに。保育園に通う子どものご家族から、小児科で相談される話題をまとめてみました。

 

37.5度を超えると、保育園があずかってくれない

 

 

保育園から「熱があるのでお迎えに来てください」と言われるだけでなく、「小児科を受診してください」とまで念を押されることも。子どもを連れて小児科に駆け込んで、熱を測ったら平熱だった、などということも…。


子どもの体調がすぐれないとき、どうしますか。

 

(1)病児保育室を利用する

事前登録が必要なことも。感染症(水ぼうそうやおたふく風邪など)でも隔離してあずかってもらえることがあります。

 

(2)おじいちゃんおばあちゃんに頼る
子どもの風邪をうつしちゃう危険あり。共倒れしない程度にお願いを。


(3) ベビーシッターさんにお願いする
小児科へ連れてきてくれる方もいます。


(4)親が仕事を休む
現実的には厳しいですよね。私も自分が医者なのに、わが子が病気でもそばにいることさえできなくて罪悪感を覚えました。

 

こんなに風邪をひいて、だいじょうぶなの?

 


「治ったと思ったら、また風邪。仕事を休みまくって、会社で居づらい」

「いつも風邪をひいているけど、この子は免疫力が弱いの?」

「いつまでこんな頻繁に風邪をひくの?」


もちろん頑丈な子もいるけれど、けっこうみんな風邪をひきます。毎月のように小児科に足を運んでいると、子どもが病気がちなのかと心配になるのももっともです。でも、たいてい最初の半年を超えると、受診の回数が減っていきます。

 

耳鼻科を探しておく


保育園児には中耳炎も多い悩みです。子どもを診てくれる、夕方まで開いている耳鼻科を見つけておくことをおススメします。子どもが3歳くらいになっていたら、鼻をかむ練習を。風邪が長引きにくくなります。チリ紙を短冊状に切って、鼻息で動かす遊びをします。鼻息力を鍛えて、鼻すすりっ子にならないようにしましょう(第3回参照)。

 

保育施設での死亡は、通い始めて1か月以内が多い


小さい頃から保育施設に通う子が多くなったこともあり、保育施設での死亡事案は増えています。特に家族が心配するのは、予期しない突然死でしょう。保育施設では1・2歳児の突然死発生率が、一般より高くなっています。そして通い始めてから1か月以内が多いということもドキッとさせられます。
とりわけ最初のうちは、無理をさせないようにしたいと感じます。

 

予防接種をできるだけ受けておく 

 


何しろ何か月か開けて何回か打つ注射もあって、時間がかかります。かかりつけ医と相談してスケジュールを組みましょう。


もちろん、保育園に入ってからでも注射できます。でも、子どもの体調不良で延期になることがよくあります。

 

離乳食はすすんでる?


保育園で出されそうな食事を、受け入れられるかどうか。

硬さ、食品の種類など。まずお家で経験しておくほうが安心。調味料まで確認しておけば、かなりの優等生。

 

食物アレルギーはないかな? 

 

 

何か食べて顔回りにブツブツができたとか、心配なエピソードがある場合。時間に余裕をもって小児科で相談を。保育園で除去食を出してもらうのであれば、「医師に管理指導表というのを書いてもらってください」と言われると思います。
この書類、すぐに記載できるとはかぎりません。

 

まずアレルギーの検査を行い、一週間ほどで結果がかえってきてから書くことも多いようです。あるいは、専門外来をすすめられるかもしれません。

 

たまに「保育園に行くから、一通りアレルギーがあるか調べたい」と言われることがあります。でも、すべての食品についてチェックできるわけではないのです。疑わしい項目を選んで調べます。

また、アレルギーの血液検査を行っても、食べたことのないものに関して「だいじょうぶ」という予言はできません(第60回参照)。

 

肌の状態をよくしておこう 

 

保育園に入ると、スキントラブルへのこまめなケアが難しくなります。薬を塗るのも、朝晩の2回だけになります(保育園にお願いできることは少ない)。しかも親も忙しい出勤前は無理かも!だから最初の状態がいいほうが、やはり楽。夏でもいつでも保湿を!(第4回参照)


私は保育園をなかなか見つけられず、引っ越しして無認可園にお願いしました。通勤先が遠くなってきつかったです。女性の離職って悪者みたいにいうけど、子どもをないがしろにはできないですよね・・・。

 

参考文献
安全で安心な保育環境の構築に向けて
日本小児科学会雑誌121巻7号 1224~1229 2017年

 

編集:プサラ研究所

 

著者プロフィール

  • Dr. しろくま子(しろくまこ)
  • 20世紀の末に某国公立大学医学部卒業。二児の母。両親は非医師。フルタイム勤務に復活する際、保育所探しに難渋して転居。通勤・夜間労働と子育てに四苦八苦で家が荒れる。三十代前半に配偶者事情で北米へ。帰国後は小児科一般診療や専門外来を担当。好きなものはテディベア、通勤電車での読書。ドイツ語が少し読めるようになってきました!

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