小児科診察・予防接種に便利な服装とは? 〜今さら基本的な話4

2016年10月05日

小児科医 Dr. しろくま子の“みんなも知っていたらいいのにと思うこと”(水曜更新) 第35回

 

病院に何を着せていくか、考えたことありますか? けっこうみなさんオシャレですよね。でも、小児科医はもっと他のことに目を向けています。今回は診察者の観点から、おススメとそうでないものを紹介します。

 

基本は重ね着

 

着脱の簡単なものを何枚か重ねます。屋内外の気温差はけっこうあり。ベビーカーは意外とムレます。モコモコ服のせいで37.5度以上となって、予防接種延期なんてもったいない。想定外の嘔吐にも重ね着派は強いです!

 

上下別々の服がいい

 

 

赤ちゃんが座れるようになっていたら、上半身と下半身で別々にできる服が便利です。胸もお腹も背中も診察しやすく、脱ぎ着も楽です。浣腸、尿検査など、半身だけ脱ぐ、汚れる、なんて状況もありますから。つなぎの服って、赤ちゃんならではでカワイイんですけれどね。

 

ロンパースよりシャツ型下着を

 

上記の理由で、ロンパースはおススメでないのです。けっこうみんな着てるけど、あせもの原因になっている感じもします。背中に空気が通りません。「ロンパース着せるな」とおっしゃる皮膚科の大先生もいらっしゃいます。日本の気候に向いてないのかな。お腹が冷えることを心配するなら、ハラマキを使う?

おっと話が逸れました。

 

でもロンパースしかない場合

 

 

あらかじめ股のボタン外しておきましょう。

理由1 時間の節約のため

理由2 診察の時にボタンを外すと、けっこう赤ちゃんがびっくりして泣いちゃうんですよね。たぶん急いだり慌てたりして、赤ちゃんをあやす余裕がなくなるからなのでしょう。やっぱり赤ちゃんが泣いていないほうが、胸の音がよく聞こえますからね。

 

首周りの部分を引っ張って、上から聴診器を入れることもできるけど、この方法には欠点があります。

① お腹まで届きにくい。

② 発疹があるかよく確認できない。

脱いでみて、「あ、こんなところにブツブツが」と気づくことがあります。そういう相談をするためにも、しっかり肌を見せたほうがよいのです。

③ 引っ張られた襟が首を窮屈にして、赤ちゃんが泣いちゃうことがある。

 

それはもう、いろいろ面倒なのはわかります。でもせっかく時間をとっているのに、いい加減に診察を受けるのももったいないですよね。静かにして初めて、心雑音(心臓の音の異常)が聴き取られたということもありますし。

 

ヨダレかけ、スタイはあらかじめ外しておく

 

 

胸の音を聞くためにピラリと持ち上げると、ちょうど赤ちゃんの顔を覆ってしまうことがあります。赤ちゃんが困ったように動き出したり、そのせいで泣いちゃったり、なかなか厄介です。あらかじめ外しておくとよさそうです。そもそも、ずっと着けている必要もないかな、と思います。

 

腕を出しやすい服がおすすめ

 

予防接種、血圧測定、意外と袖をまくる機会はあります。締めつけないで肩近くまで腕まくりできるか、袖をぬきやすい服が便利です。

 

小学校高学年以上の女児で気をつけること

 

 

ワンピースだと胸の音を聞くのに、やや恥ずかしそうなことがあります。特にお兄さんやパパと来院するときには、なおのこと。

 

以上、日常診療をしていて感じていることです。病院へ行きなれていない人でないと気づかないかな、と思って書きました。どなたかの役に立てばうれしいです!

 

 

プロフィール

Dr.しろくま子

 

20世紀の末に某国公立大学医学部卒業。二児の母。両親は非医師。三十代後半からは月に何度も当直を行う体力がなく、研修医を教えたり専門外来やセレブ的小児科外来担当したりしています。好きなものはテディベア。今はドイツ語が読めるようになりたい。二年半ほど北米に住んでいました。

 

編集:プサラ研究所

 

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