アロマテラピーの7つの療法(アロマテラピー講座~Vol.5)

2016年09月28日

 

西洋では古くから「自然の医薬品」として用いられてきたアロマテラピー。日本では雑貨やインテリアの一部として取り扱われている関係上、薬事的なことに言及する人が少ないのですが、今回はその具体的な用法についてお話しします。

 

アロマテラピーの療法は7つの用法に分けられる

 

精油を用いた処方にはどんなものがあるのでしょうか。実際に西欧で行われている用法について説明します。
なにも難しく考える必要はありません。たとえば、眠れなくて困っている人がラベンダーを選んだとしましょう。ラベンダーの精油12滴を取り、半分の6滴にスイートアーモンドオイルを30㏄入れ、トリートメントオイルを作ります。残りの4滴をお風呂に入れて、ラベンダー風呂にゆっくりつかります。お風呂からあがった後、トリートメントオイルを化粧水代わりにお肌に塗りましょう。最後の2滴は、ハンカチにしみ込ませ、枕元に置いて寝ます。
こんなふうに、ひとつの精油で三つの用法を用いることができるのです。

 

 

アロマテラピーには、大きく分けて7つの療法があります。

 

1.アロマテラピー・トリートメント
2.芳香入浴法
3.湿布法(冷湿布/温湿布)
4.吸入法(乾式吸入法/湿式吸入法)
5.芳香浴(屋外/屋内)
6.内服
7.食膳法(ハーブ療法)

 

1のトリートメントは、実際に手を触れて行う用法です。あくまでソフトタッチで、なめらかに、力を加えず、ゆっくりと行ないます。ガンになると、心身ともに本人にしかわからない苦痛に襲われます。そんな方の心身をやわらげ、安らぎを与えるのがこのトリートメントの特徴です。

 

2の芳香入浴法は、お風呂に入る時にお好きな香りの精油を4~6滴垂らし、かき回して、つかります。39℃くらいのぬるめのお湯で、ゆったりつかりましょう。蒸気となった精油の成分が鼻や皮膚からも入り、快い効果が得られます。眠りの浅い人はラベンダーを。イライラした気分の時はカモミール、うつ状態の時はオレンジなど、使い分けてください。また、部分浴は、入浴できない方に用いるものです。洗面器一杯のお湯に精油2~3滴を入れて、手や足を温めます。足をつけるだけでもとても気持ちがいいです。

 

3の湿布法は、洗面器に2ℓのお湯と精油4滴を入れて、ぬれタオルを作ります。これを身体の一部にあてて、ラップをかぶせて温めます。足がむくんだ時など、サンプレス精油を含ませた湿布は効果があります。

 

4の吸入法は、精油の香りを鼻から直接吸う方法です。
乾式吸入法は、好きな香りを1~2滴、ハンカチやコットンに含ませて嗅ぎます。今までの人生で、いい思い出や好きなものと直接関係した香りをコットンに含ませ、病院で診察前などに取り出して嗅ぎます。目をつぶることにより心はずっと落ち着きます。
湿式吸入法は、洗面器やカップに熱湯を入れ、精油2~3滴を加えて、タオルを頭からかぶり、洗面器に顔を近づけて香りを吸う方法です。

 

5の芳香浴法は、皆さんご存じの森林浴と同じです。屋外芳香浴は、体調のいい時に林や森や公園の緑の中など、大自然の香りを全身で取り入れながら歩きましょう。森林揮発性物質のひとつであるαピネンには、近年、リンパ球の生産を促進し、免疫機能を高める作用があることがわかってきました。森の中で大きく深呼吸して、ときどき目を閉じてみてください。できれば裸足で歩いてみてください。
屋内芳香浴は、カップ1杯の水に精油1~2滴を入れ、ラジエーターなどの加湿器で部屋に香りを漂わせます。市販のアロマポットなど、香炉を使うこともできます。ロンドンの病院で、睡眠薬を処方する代わりにラベンダーの香りを病室に漂わせたところ、患者の夜間せん妄がなくなったということです。

 

6の内服は、フランスでは一部、薬の処方として取り入れられています。精油は凝縮されたオイルであり、100種類を超す成分の化合物ですから、薬効と同時に毒性も持ち合わせています。精油を経口投与すると、トリートメントなどで経皮投与(皮膚から吸収されたとき)する時の約10倍の濃度で血流に達します。内服にあたっては、必ず専門医の処方を仰いでください。

 

7の食膳法は、ハーブ療法ともいいます。皆さんもカモミールティーやペパーミントティーを飲んだ経験がおありでしょう。植物の中には抗ガン作用や免疫力を高める成分が入っているものがあります。これを「食」として取り入れる方法です。日本では、衣川端水博士が特にガンとの関係について詳しく研究しておられます。衣川氏の実験によると、発ガン抑制効果の高かったドライハーブは、ペパーミント、セージ、ローズなどで、中程度に高かったのはハイビスカス、ローズヒップなどだそうです。

 

<プロフィール>
長谷川記子(はせがわ・のりこ)

1955年、茨城県水戸市生まれ。星薬科大学薬学部卒業、薬剤師。在学中より皮膚科、予防医学、香りに興味をもち、ガンや認知症患者を対象にアロマテラピーの実践とQOLの向上に取り組む。有限会社チェリッシュ・インターナショナル代表取締役。本稿は自著『ガンを癒すアロマテラピー』(リヨン社)からの引用、抜粋による。

 

 

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