手足口病、ヘルパンギーナ、赤ちゃんの発熱も原因はエンテロウイルス?

2016年07月27日

小児科医 Dr. しろくま子の“みんなも知っていたらいいのにと思うこと”(水曜更新) 第26回


夏風邪の第2回として、手足口病やヘルパンギーナを起こすエンテロウイルス感染症についてみていきます。小さな赤ちゃんの発熱も、この夏風邪ウイルスが原因であることが多いようです。エンテロウイルス感染症は、気づかないほど症状が軽いこともあれば、脳炎や心筋炎を起こすこともあります。

 

手足口病


子どもでも大人でも見られます。軽い風邪症状があって、手のひら、足の裏、口の中に、ポツポツとした赤い発疹が出るのが典型的。でも手と足と口、すべての箇所に発疹が出ないこともあります。足からお尻くらいまで広い範囲で発疹が出ることもあります。爪がむけてしまう場合もあり、かなり症状に幅があるようです。

ふつう手足の発疹は痛くも痒くもありません。気になるときは、保湿をすると少しよいようです。
口の中の発疹がひどいと、痛くて食べにくくなります。その際にはヘルパンギーナ(下記)のような看病をしましょう。

平熱で日常生活を営む体力があれば、集団生活は可能です。ただし、周りの人たちに配慮して、拡散防止には努めましょう。予防の方法は最後にまとめて示します。

 

ヘルパンギーナ


1〜4歳くらいの子に多く見られます。急に熱が出て、咽の奥に派手なぶつぶつができます。咽が痛くて食欲が落ちます。赤ちゃんだと、よだれが増えます(飲みこみにくいから)。

看病
熱も口の中の症状も数日の辛抱で、この間は食べ物を工夫します。咽のぶつぶつを刺激しないよう、やわらかいもの、しみないものを選びましょう。パサパサしたものより、つるんとしたものがよいようです。これまで普通に栄養がとれていたならば、症状のピーク時には固形物をお休みしてもOK。水分・糖分・塩分を意識して、いろいろなものを少しずつ摂れればよしとしましょう。

無理せず咽が治ってきてから元の食事に戻していきます。熱が下がって丸一日経っており、ふだんの食事ができるようになったら登園可能です。

気をつけること
咽が痛すぎて飲めない子は、脱水になってしまうことがあります。水分が取れない、尿の回数が少ない、熱が3日以上続く、などの場合は診察を受けてください

 

熱性けいれん


ヘルパンギーナなどでは高熱が出るため、熱性けいれんを起こすことがあります。熱があってもなくても、けいれんは診察を受けるべき症状です。もしかすると、髄膜炎などかもしれませんから。白目をむいて震え、唇が青くなっていく。どうしよう、と思っている間に止まらなければ救急車を呼んでかまいません。すぐに落ち着いて意識が戻ったなら、かかりつけ医に連絡して診察を受けましょう。時間外であれば、救急外来に電話するのがよいと思います。

 

 

エンテロウイルス予防と対策


手足口病は2回かかるの?
エンテロウイルスは90以上種類あり、エコーウイルスもコクサッキーウイルスもエンテロウイルスです。そして複数のウイルスが似た症状を起こします。しがたって1度手足口病にかかっても、別の種類のウイルスによって、また似て非なる風邪をひくことがあります。

どれくらいの期間、何に気をつければいいの?
手足口病やヘルパンギーナの潜伏期間は3〜6日とされますが、ウイルスを持っていても症状が出ない場合もあります。しかしその人はウイルスを広める可能性はあるので、誰の何に注意すればよいのかわかりにくいのです。唾液や鼻水は1〜2週間、便は1か月も気をつけなくてはいけないと言われています。つまり現実的にはかなり難しいですね。

特に便への排泄期間が長いので、おむつ替え後の手洗いを入念に行います。食器は別々に。おもちゃの共有も避けたいけれど、保育園や幼稚園で友達と遊び始めている子には厳しいようにも思います。自分から動く月齢に達していない赤ちゃんには、その子専用のおもちゃを使わせることができるかもしれません。

 

帰宅時、トイレの後、食べる前、ぜひお子さんたちとしっかり手を洗う習慣をつけてください。


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