機能性表示食品って、いったい何?

2015年11月04日

機能性表示食品

 食品に含まれる成分や栄養素には、健康維持や病気の予防など、さまざまな機能を持つものがあります。これまでは、その機能を表示することができる食品は、「特定保健用食品(トクホ)」と「栄養機能食品」に限られていました。そこで、消費者が正しい情報を得る機会と、機能が表示された食品の選択肢を増やすためにできたのが、平成27年4月に始まった「機能性表示食品」の制度です。

機能性を持つ商品がより選びやすく

 

 機能性表示食品とは、事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能を表示した食品で、生鮮食品を含むすべての食品が対象になっています。

 事業者が販売前に、機能性や安全性を示す科学的根拠となる情報を消費者庁に届け出れば、国の審査を受けることなく、パッケージに健康効果を表示することができます。届け出の内容は消費者庁のウェブサイトに常時公開されており、誰でも詳細を確認できるようになっています。

 健康の維持や増進につながる機能について、「おなかの調子を整える」「脂肪を消費しやすくする」「膝関節の曲げ伸ばしを助ける」など、体のどこに効くのか、何にいいのかが具体的に表示されるので、消費者は目的に合った商品を選びやすくなります。あくまでも食品なので、病気の治療や予防をうたうことは禁止されています。

 

サプリメントから野菜まで続々販売が開始

 

 機能性表示食品の第一号として、平成27年6月12日にキユーピー株式会社からサプリメント「ヒアロモイスチャー240」が発売されました。また、“人類よ、脂肪と糖に立ち向かえ”のキャッチコピーで知られるキリンのノンアルコール飲料「パーフェクトフリー」や、糖質の体内での吸収を抑える大塚製薬の「大麦生活 大麦ごはん」など、機能性表示食品であることを大きくアピールする商品も増えています。サプリメントや飲料の他、ヨーグルト、食用油、野菜など、その種類はさまざま。制度開始からすでに100を超える商品が申請されており(平成27年10月現在)、今後店頭で目にすることが増えそうです。

 いわゆる健康食品だけでなく、健康効果が期待できる成分を含んだ生鮮食品などが機能性表示食品として店頭に並ぶことは、今までにない差別化となり、選択肢が増えることにつながります。また、「成分名だけでは何にいいのかわからない」「自分に合うものを知りたい」といった消費者の声に応える役割も期待されています。

特定保健用食品(トクホ)との違い

 

 この制度により、機能表示が認められる食品は、特定保健用食品(以下、トクホ)、栄養機能食品、機能性表示食品の3種類になりました。それぞれの違いを知っておくことが、商品を選ぶ上で大切になってきます。

 トクホは、安全性、機能性について国の審査を受け、消費者庁長官の許可を得た上で、機能表示が認められた商品です。

 栄養機能食品は、ビタミン、ミネラルなどの栄養成分の補給を目的としており、成分の機能を表示します。国の規格基準を満たしていれば届け出の必要はなく、表示は「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」というように、成分ごとに決められた内容に限られています。

 トクホは、国からの許可を得て販売できるまでに2年前後かかることや、機能性や安全性を示すための臨床試験などに多額の費用がかかることから、中小企業などは参入が難しく、発売できる商品が限られてしまうという問題がありました。これに対して、機能性表示食品は60日前までに届ければ、審査なしで販売できます。トクホと比べると機能性を表示するハードルが下がり、消費者に情報が伝わる機会が増えることはメリットといえます。その反面、機能や安全性の根拠についての責任が、事業者に委ねられていることを問題視する声も挙がっています。

 健康的な食生活のために、こうした表示を参考に商品を選べることは便利ですが、過剰な効果を期待するものではありません。表示や広告に惑わされず、これまで以上に消費者が正しい目で選択することが重要です。

◆参考サイト:消費者庁 食品表示
http://www.caa.go.jp/foods/index.html

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