余暇を楽しみ自給自足。ドイツのクラインガルテン

2016年06月30日

ドイツゆるやか健康ライフ 第4回


ドイツにも初夏の陽気が訪れるようになりました。園芸や野菜の栽培もシーズンまっさかり。そこで今回は「クラインガルテン」というドイツの制度をご紹介しましょう。
「クラインガルテン」とは、直訳すると「小さい庭」。市民が草花や野菜を栽培できる、小さな家がついた土地のことです。日本の市民農園をもっと広くして、小屋を付けたものをイメージするとわかりやすいかもしれませんね。
ドイツ都市部の住宅は、集合住宅が中心。建物に中庭はありますが、本格的な庭仕事は困難です。ですから住宅地のすぐそばに、クラインガルテンの集落が点在している意味は大きいでしょう。

 


クラインガルテンは賃貸制で、土地は各クラインガルテン協会が管理しています。希望者は協会へ申し込みますが、土地に空きがないと何年も待つこともあるそうです。

 


クラインガルテンのメインのお楽しみは、草花や野菜を育て、収穫すること。敷地内の小さな家には、リビングルームやキッチンがついている場合が多いので、収穫した野菜をその場ですぐに料理して食べることもできるんです。
採れたての新鮮な野菜って、本当においしいですよね。
私は一度友人のクラインガルテンでズッキーニを植え、自分で収穫して食べたことがありますが、もう格別です! あの味を知ってしまったら、市販の野菜など買う気になれないほど。
「野菜って、おいしいんだな」と、心の底から思いました。

 


ジャガイモ、トマト、ズッキーニ……クラインガルテンで収穫できる野菜はたくさんあります。特に夏場はぐんぐん育ってどんどん増えるので、採れた野菜をみんなにお裾分け、なんてことも。
持つべきものはクラインガルテン、またはクラインガルテンを借りている友人です。
クラインガルテンの用途は、栽培だけではありません。緑に囲まれて、リラックスする場でもあるのです。
庭にデッキチェアを並べて、木陰で読書。木の下でブランチやティータイム。グリルコンロを持ち込んで、みんなでバーベキュー。こんなふうに、楽しみ方はいろいろです。

 


ドイツの夏はカラッと乾燥していて、日本と比べると蚊もそれほど気になりません。
それに夏は日が長く、夏至の頃はようやく22時頃に日が暮れるほど。明るい時間が長いので、平日のアフターファイブもクラインガルテンでゆっくり楽しむことができるのです。
庭仕事に精を出し、おいしいものを食べて、リラックス。
クラインガルテンは心と体の健康に、とってもいい制度だと思います。

<プロフィール>

 


久保田由希(くぼた・ゆき)

 


東京都出身。日本女子大学卒業。出版社勤務の後、フリーライターとなる。ただ単に住んでみたいという気持ちから、2002年にベルリンへ渡りそのまま在住。著書や雑誌への寄稿を通して、ベルリン・ドイツのライフスタイルを中心とした情報を発信している。散歩をしながらスナップ写真を撮ることと、ビールが大好き。著書に『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『レトロミックス・ライフ』(グラフィック社)、『歩いてまわる小さなベルリン』(大和書房)ほか多数。近著に、ドイツの伝統工芸品やクリスマスなどを紹介した『かわいいドイツに、会いに行く』(清流出版)。
ホームページ:
Kubota Magazin 
http://www.kubomaga.com/
おさんぽベルリン 
http://osanpoberlin.blog.fc2.com/

コメント

この記事へのコメントはありません。

この記事の関連ワード

新着の記事

Sidekibit b fefa1c4699a4986147a527399409cd3c5417e373a7c81d98947fd955971daf54

人工知能KIBITが、あなたに合った記事をおすすめします。 初めてKIBITに教えた時は翌朝までお待ちください。