細胞レベルから体を元気に!「コエンザイムQ10」驚きのパワー

2016年04月06日

1463486892


アンチエイジングをうたった化粧品の成分として一大ブームとなった「コエンザイムQ10」。近年は、健康や美容に幅広い効果があると、サプリメントが大人気です。今回は、美容というよりは、お疲れ気味の現代人を細胞レベルから元気にする、コエンザイムQ10の秘密に迫ります。

「コエンザイムQ10」の3つの大きな働き


「ちょっと体を動かすとすぐに疲れてしまう」「階段を上ると動悸・息切れがして、つらい」「足や下半身のむくみが気になる」――こんな人は、体の中のコエンザイムQ10が不足しているかもしれません。コエンザイムQ10は、別名ユビキノン、ユビデカレノンといい、体のエネルギーを生み出すのに欠かせない物質なのです。私たちの細胞一つ一つに含まれ、とりわけ心臓や肝臓、腎臓など、重要な臓器や組織に多く含まれています。
私たちの生命活動は、全身を構成する約60兆個の細胞一つ一つがエネルギーを作り出し、臓器や筋肉を動かすことで維持されています。このエネルギーを生み出す過程で、重要な働きをしているのがコエンザイムQ10なのです。
コエンザイムQ10が体内に十分にあると、不足している場合に比べて28倍も多くのエネルギーを作り出せると言われています。積極的に補給すれば、エネルギーの元を作り出す能力が高まり、元気を取り戻す――これがコエンザイムQ10の大きな働きの一つです。
コエンザイムQ10の第二の働きは、活性酸素を退ける「抗酸化作用」です。活性酸素はすぐにほかの物質とくっついて、その物質を酸化させてしまう性質があります。このような酸化が繰り返し起こると、細胞の老化が進み、がんや生活習慣病が発生しやすくなります。その活性酸素を退けるのですから、コエンザイムQ10が、健康維持に大いに役立つということがわかりますね。
第三の働きは、免疫力を高めてくれることです。「免疫力」は、私たちの体に生まれながらに備わった、病気と闘う力です。免疫に働く白血球の活性は、年をとるにつれて弱っていきますが、コエンザイムQ10を補うことによって、白血球のエネルギー生産が活発になり、免疫力がぐんと高まるのです。
では、コエンザイムQ10のこうした働きは、実際に体のどんな症状に効くのでしょうか。

どんな症状に功を奏する?


体のなかで、コエンザイムQ10を最も多く必要としているのが心臓です。心臓は、全身の細胞に酸素と栄養を届けるために、休むことなく毎日10万回も収縮と弛緩を繰り返しています。コエンザイムQ10を積極的に摂ることは、その膨大なエネルギー確保に役立ちますので、心臓を元気にする決め手とも言えます。エネルギーが十分に確保され、心臓のポンプ機能が高まれば、血圧の安定にも貢献してくれるのです。
そもそもコエンザイムQ10は、「うっ血性心不全」という心臓の病気の治療薬でもあります。
むくみ、動悸、めまい、不整脈などの「うっ血性心不全」に伴う症状がある患者に毎日コエンザイムQ10を摂ってもらったところ、6~8割の人に症状が改善したという臨床結果が出ています。
動悸・息切れがしたり、疲れやすい、足や顔がむくむ、冷えるなどの症状で悩んでいる人は、コエンザイムQ10を試してみるといいでしょう(すでに心臓にトラブルがある方は、利用する前に担当医にご相談ください)。

コエンザイムQ10は、がんの予防にも二つの面で効果があると言われています。一つは、がんを引き起こす一因となる細胞の酸化を防ぎます。次に、がん細胞ができてしまった場合も、体内に十分なコエンザイムQ10があれば、免疫力の活性化によってがん細胞を攻撃してくれるのです。

さらに、アンチエイジング効果も期待できます。コエンザイムQ10は皮膚の新陳代謝を高める働きがあるだけでなく、抗酸化作用で紫外線の害を防ぎますから、美肌キープにも有効というわけです。
このほか、基礎代謝を高める働きは肥満を解消することにつながりますし、心臓のポテンシャルがパワーアップすれば、その人の運動能力を最大限に高めることができるなど、嬉しい効果が期待できます。

コエンザイムQ10は、体内でも合成できますが、その量は20歳前後をピークに徐々に減り始めます。下のグラフをご覧ください。

<加齢に伴うコエンザイムQ10の濃度の変化>

1463486892


コエンザイムQ10は、私たちが普段口にする食品にも含まれています。
特に肉類ではレバー、魚類ではイワシ、サバ、ブリ、野菜類では新鮮な緑黄色野菜に比較的多く含まれます。しかし、これらの食品を大量に食べるのは大変ですから、栄養補助食品を上手に利用しましょう。今ではサプリメントが手軽に買えますので、説明書きをよく読んだうえで利用してみてはいかがでしょうか。

プロフィール

1463486892

矢澤 一良(やざわ・かずなが)
「日本を健康にする!」研究会会長。早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構規範科学総合研究所 ヘルスフード科学部門研究院教授。1972年京都大学工学部工業化学科卒業。株式会社ヤクルト本社・中央研究所入社、微生物生態研究室勤務ののち財団法人相模中央化学研究所に入所。東京大学より農学博士号を授与される。2000年湘南予防医科学研究所設立、東京海洋大学大学院ヘルスフード科学講座客員教授、東京海洋大学「食の安全と機能(ヘルスフード科学)に関する研究プロジェクト特任教授を経て2014年より現職。予防医学、ヘルスフード科学、脂質栄養学、海洋微生物学、食品薬理学を専門とする。

◆参考文献:『細胞強化のパワー源 コエンザイムQ10』矢澤一良 著(ハート出版)

コメント

この記事へのコメントはありません。

この記事の関連ワード

新着の記事

Sidekibit b fefa1c4699a4986147a527399409cd3c5417e373a7c81d98947fd955971daf54

人工知能KIBITが、あなたに合った記事をおすすめします。 初めてKIBITに教えた時は翌朝までお待ちください。