冬になるとやる気が出ない…「ウィンターブルー・冬うつ」は食事で改善!

2016年02月09日

 

 木枯らしに落ち葉が舞い、空がどんよりとした雲におおわれる秋から冬にかけて、なぜか落ち込んだり、やる気が出なかったり…。これは「冬季うつ」、または「ウィンターブルー」と呼ばれる季節性情動障害の1つです。

ウィンターブルーは肥満を招く!?

 

冬季うつは、その名のとおり冬季に限定して症状が現れる病気です。春や夏になると治ってしまうのが特徴で、男性よりも女性のほうが3倍程度かかりやすいと言われています。
冬季うつは、
・気分が落ち込む
・やる気がでない
・イライラする
・決断できない
・物事を楽しめない
といった一般的なうつ病の症状に加えて、
・ひどい眠気、睡眠時間が長くなる
・過食(特に甘いものやスナック菓子を無性に食べたくなる)、体重増加
などの特徴的な症状が見られます。

 

冬季にこれらの抑うつ症状が現れるのは、冬場の日照時間が短いことが要因だと考えられています。人は太陽の光を浴びることによって、神経伝達物質の「セロトニン」が体内で合成されます。セロトニンは感情のコントロールや精神の安定に深く関わっていて、日光を浴びる時間が短くなることで脳内のセロトニンの量が減少し、抑うつ症状が現れます。
また、セロトニンには満腹中枢を刺激して食欲をコントロールする働きもありますが、不足すると満腹感が得られず過食を招きます。さらに、セロトニンは睡眠ホルモンの「メラトニン」を作るもとになっていて、朝に太陽の光を浴びると夜にメラトニンがスムーズに分泌する仕組みになっています。十分に日光を浴びることができないと覚醒と睡眠を切り替える体内時計が乱れ、いつまでも起きられなかったり、昼間に眠くなったりといった症状が現れます。

 

 

脳に足りない栄養を補って冬を乗りきる!

 

冬季うつは、規則正しい生活をする、きちんと朝日を浴びるなど、自分の心がけ次第で症状が改善すると言われています。
また、食事を変えることも有効な方法として知られています。それには必須アミノ酸の1つ「トリプトファン」を積極的に摂ることが大切です。トリプトファンは脳内でセロトニンを作るために必要な物質で、動物性たんぱく質に多く含まれています。

 

 

<トリプトファンを多く含む食品の例>

魚介類

食品名 含有量(100gあたりmg)
かつお節 950
しらす干し 470
かつお 300

 

 

肉類
食品名 含有量(100gあたりmg)
豚・牛肝臓 290
豚ロース 280
とり肝臓・胸 270

 

 

乳製品
食品名 含有量(100gあたりmg)
ナチュラルチーズ(チェダー) 320
プロセスチーズ 290

 

 

穀類
食品名 含有量(100gあたりmg)
焼きふ 330
オートミール 200
そば(乾燥) 170

 

 

豆類
食品名 含有量(100gあたりmg)
凍り豆腐 750
湯葉 730
納豆 240
 

このほかにも魚介類ではたらこ、ぶり、ひらめ、まあじ、まがれいなど、種実類ではごま、カシューナッツ、らっかせい、ピスタチオ、アーモンドなど、果実ではアボカドやバナナなどにトリプトファンが多く含まれています。WHOによると成人のトリプトファンの推奨摂取量は体重1kgあたり4mgなので、体重50Kgの場合は1日に200mg摂取すればよいことになります。
さらに、トリプトファンとともにセロトニンを作るのに欠かせない物質にビタミンB6があります。ビタミンB6が多く含まれる食品は、とうがらし、にんにく、かぶ、まぐろ、こんにゃく、バナナ、しょうがなどです。
冬になぜかやる気が出ない、いつも眠くて集中できない、いつもよりたくさん食べてしまうなどの症状を感じたら、これらの食品を積極的に摂ることを心がけてみましょう。

 



◆参考文献
・『「うつ」は食べ物が原因だった!』溝口徹(青春出版社)
・文部科学省 食品成分データベース:http://fooddb.mext.go.jp/
・季節性感情障害 (SAD) - Royal College of Psychiatrists:
www.rcpsych.ac.uk/healthadvice/translations/japanese/sad.aspx

 

 

(文/照井みき)

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