アスリートの食卓 注目の栄養素「イミダゾールジペプチド」って何?

2016年02月04日

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鶏胸肉を蒸した「サラダチキン」が、ダイエットをする人たちの間で大人気です。そもそも鶏胸肉は、「イミダゾールジペプチド」という成分が摂れることから、ダイエッターだけでなくアスリートも積極的に取り入れている優れモノの食材。一流アスリートも注目する「イミダゾールジペプチド」とはどんな栄養素でしょうか?

鶏胸肉に含まれるすごい栄養素「イミダゾールジペプチド」


コンビニやスーパーで売られている「サラダチキン」が、ダイエッター(ダイエットをする人たち)の間で、大人気です。「サラダチキン」とは、鶏胸肉を柔らかく蒸しあげたもので、その名のとおり、もともとはサラダの具材として作られました。手軽に購入できて、低カロリー・高タンパク質、しかも美味しい!ということで評判となり、今では多くのコンビニやスーパーで色々な味付けのものが並ぶようになりました。
実は、鶏胸肉は、体を鍛えている人やアスリートたちが積極的に取り入れている食材なのです。では、なぜ鶏胸肉がスポーツをする人たちにいいとされるのでしょうか? それは、筋肉に必要な良質のタンパク質がとれるだけでなく、鶏胸肉に多く含まれる「イミダゾールジペプチド」という栄養素に、疲労回復の効果があるから。

アスリートにとって、疲労とうまく付き合うことは大変重要なことです。なぜなら、疲労とは、「激しい運動によって疲れ、競技パフォーマンスが低下した状態」と言えるからです。高い競技能力を保つためには、疲労をなるべく蓄積させず、十分な休養や栄養によって疲労を回復させることが、とても重要になってきます。
そもそも疲労とはどのような状態を言うのでしょうか?
ひと口に疲労と言ってもいろいろな種類があります。肉体的な疲れだけかと思いきや、心のストレスが解消できない場合にも人間は大きく疲労を感じてしまうのです。「病は気から」とはよく言ったものですね。肉体的、精神的に疲労すると、体内で活性酸素を発生し、その酸化ストレスが健康な細胞を攻撃します。細胞がダメージを受けると機能が低下し、この過程で乳酸をも溜め込んでしまいます。この状態になると肩こり、筋肉の痛みや体のだるさ、不眠などの幅広い症状が現れます。これが疲労の正体です。

疲労回復に「鶏の胸肉」


疲労の回復には、まずこの体に起こったダメージをなるべく早く修復することが大切です。疲れはいつの間にか消えてなくなると思っていませんか? いえいえ、疲れはその日のうちに解消しないと確実に体に蓄積されてしまいます。そして、蓄積された状態が続くと、今度は簡単に回復できなくなり、これではスポーツ競技で十分な結果が期待できなくなるというわけです。
ダメージを修復するためには、その日のうちに活性酸素をなるべく除去する必要があります。そこで、抗酸化作用のある「イミダゾールジペプチド」に注目です。イミダゾールジペプチドとは、いくつかのアミノ酸が結合した栄養素で、主にカルノシン、アンセリン、バレリンなどがあります。
イミダゾールジペプチドは身近にある食材で摂取することができます。
マグロ、カツオなど長時間休まずに泳ぎ続ける魚にも含まれますが、最も多く含まれるのは、鳥が羽を動かす胸の筋肉、「鶏胸肉」です。渡り鳥が長時間休むことなく一万キロ以上も飛び続けられるパワーの理由は、ここにあると考えられています。この効果に注目しているアスリートは多く、プロ野球選手や陸上競技選手はもちろん、プロゴルファーの石川遼選手も、サプリメントを愛用しているそうです。テコンドーで世界女王にもなった濱田選手は、鶏のスープを練習後に飲んでいるとか。

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煮込んだスープが効果的!


では、イミダゾールジペプチドを効果的に摂るにはどうしたらいいでしょうか?
この栄養素は、毎日200~400㎎摂るのが理想です。例えば、鶏胸肉には約100gに200㎎のイミダゾールジペプチドが含まれています。毎日の食事にサラダチキンなどを取り入れるのもいいですが、一番効果的に摂れるメニューは、煮込んだスープです。30分ほど煮込むと、スープに溶け出した栄養分を十分に簡単に摂ることができます。
また、チキンのトマト煮込みや、チキンスープで煮込んだリゾットなどもいいですね。これらは是非、アスリートの食卓にのぼらせたいメニューです。
イミダゾールジペプチドは、続けて摂って二週間目あたりから効果が表れると言われています。ですから、疲れたときに摂るだけではダメで、持続的に食べることが重要になってきます。疲労回復には鶏の胸肉……これをまず覚えておいてください。




◆参考資料
『機能性スポーツフードの開発』(シーエムシー出版)監修:矢澤一良

プロフィール

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石川みゆき
栄養士。イタリア料理家。チョコレートソムリエ・食ナビ実行委員会理事。「日本を健康にする!」研究会幹事。フィレンツェで料理学校コルドンブルー・ディプロマ習得及び「トラットリア・ジビッホ」料理研修、オリーブオイル鑑定研修を修了。イタリアでの滞在経験・人脈を生かし、特にトスカーナ州の食・文化・旅のアドバイスを行うほか、料理関連の執筆、雑誌・TV等での料理制作、飲食店や企業へのレシピ提供&コンサルティングなど多方面で活躍中。体によい食事のアドバイス、セミナーや講習会なども広く展開している。
http://www.acquamiyu.com/index.html

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