来週はお月見!月餅&焼き肉の台湾、秋の養生は?

2016年09月09日

元気のヒント・松浦優子の台湾暮らし(金曜更新) 第42回

中秋の名月を愛でる「中秋節」は旧暦8月15日。今年は9月15日です。台湾ではこの日は大事な祝日。月餅(ユエビン)を贈り合ったりバーベキューをしたりします。乾燥しがちになる秋は、肺を潤す食材選びが大切です。

 

秋の真ん中・旧暦8月15日の中秋節、今年は9月15日

 

台湾との付き合いが増えると、旧暦を自然と意識するようになります。新年は旧正月で祝いますし、台湾の国定祝日も多くは旧暦(中国語では農曆:ノンリー)なので、西暦での日付は毎年異なります。

 

漢方医学でも季節は重要な要素です。ただ、漢方理論は中国大陸で完成したものなので、台湾の実際の季節感とは合わない部分もあります。

 

漢方の考え方では、1年を24等分したものが「二十四節気」で、その4分の1ずつ(各3ヶ月)が春夏秋冬となるのですが、亜熱帯・熱帯気候の台湾では、実際には等分にはなりません。春と秋と冬は短く、暑い時期が長く続きます。

 

なので、台湾の漢方医さんたちは、漢方理論と台湾の実際の気候との食い違いを考慮に入れつつ診療を行うそうですよ。

 

とはいえ、旧暦の7・8・9月は「秋」とされ、その真ん中である旧暦8月は「中秋」。中秋の名月を楽しむ中秋節は、台湾でも大事な祝日です。2016年は西暦9月15日が中秋節で、台湾では15日から18日まで4連休になります。

 

▲中秋節は台湾で重要な祝日

 

 

絶対欠かせない月餅、台湾にしかない「中秋節バーベキュー」

 

中秋節に欠かせないお菓子と言えば「月餅(ユエビン)」。満月と同じ丸い形の焼き菓子で、台湾では中秋節の一ヶ月以上前から色々なお店で予約販売が始まり、この時期は月餅の贈答ラッシュになります。

 

▲卵黄入り月餅(ユエビン)

 

そして、中秋節直前の今頃、台湾中のスーパーでバカ売れしている商品がもう一つあります。

それは・・・肉!

 

台湾では、中秋節と言えば「バーベキュー」なんです。家族や仲間同士で和気藹々と焼き肉を食べまくるのが台湾の中秋節。

 

中秋節で早じまいしたお店の店先で、バイト仲間たちがバーベキューセットを囲んで焼き肉パーティーをやっていたりしますし、台北の街のあちこちに焼き肉の香りが漂います。何年か前の中秋節では、うちの裏のマンションのバルコニーで、焼き肉が原因のボヤが起きて大騒ぎなんてこともありました。

 

▲台湾の中秋節の定番・バーベキュー

 

この習慣は中国にはありません。台湾だけです。

どうして台湾だけかというと、漢方とか伝統文化には関係ないから。中秋節の家族円満の象徴として、みんなでバーベキューをするという台湾の人気CMが火付け役。バレンタインデーのチョコレートのように、商業的に作られたブームなんですね。

とはいえこの中秋節=焼き肉ブーム、すっかり定着しています。

 

そして、月餅(ユエビン)はあちこちで贈り合うので結構な数が流通するのですが、これ、かなり高カロリーなお菓子。

台湾の衛生福利部国民健康署によると、台湾で一般的な月餅は、1個(185g)なんと約800kcal!(※1)(台湾の月餅は日本のよりかなり大きいです)

 

月餅&焼き肉食べまくりになってしまうため、「暴飲暴食に注意!」という記事がたくさん出るのも台湾の風物詩かもしれません。

 

※1:衛生福利部国民健康署「秋節有禮 「果」然用心 一大顆港式月餅達近3碗白飯的熱量」(2015年9月17日発表)

 

 

秋の養生は「潤い」がキーワード、陰の気を補充する食材を

 

自然界の陽の気は、夏至をピークに減少を始め、冬至に最少となります。人の体が自然の変化に対応できずにいると「陽気過多」になってしまいます。なので、秋と冬の養生は、春・夏とは逆で「陰の気」の補充が基本

 

また、秋に不調の引き金になりやすいのは「六邪(りくじゃ)」の中の「燥邪(そうじゃ)」。乾燥による呼吸器系や胃腸のトラブルに注意が必要です。五行説では、秋に対応する臓器は「肺」。肺や体を潤すことが大切です。

 

水分補給はもちろん、肺を潤す(潤肺:ルンフェイ)の効果が高い食物を多く摂りましょう。香辛料などの刺激物は控えめにし、お酢などを使った酸味のある料理が良いとされます。

 

【秋にオススメ!潤肺効果の高い食材】

ユリ根、ナツメ(棗)、ダイコン、サツマイモ、ハチミツ、クコ(枸杞)、白キクラゲ、梨

 

飲み物については「朝朝鹽水,晚晚蜜湯」という言葉があります。朝起きてすぐは少量の塩を入れた水を、夜寝る前にはお湯の中に少しハチミツを入れて飲むと良いんだそう。

 

▲ハチミツは肺を潤す効果大

 

それから、五行説には「感情」も割り当てられていて、春:怒/夏:喜/秋:悲しみ・憂い/冬:恐怖・驚きが対応します。秋の憂いは気を減らしてしまい、肺を傷めてしまいます。

深呼吸をすると肺はきれいになり、笑うと肺が元気になるんだそうですよ。毎日たくさん笑って、元気で潤いのある秋を過ごしましょう。

 

 

プロフィール

松浦優子

東京都出身。Web広告ディレクターとして勤務後、ひょんな縁で台湾・台北に語学留学し、すっかり台湾に魅了される。帰国後に日本語教師資格を取得し、現在は外国人向け日本語レッスンや台湾現地ニュースの日本語翻訳などを手掛ける。その後も台湾には年数回のペースで訪れ、一年のうち約1か月は台湾に滞在。現地の友達との旧交を温めつつ、もっと深く台湾を知るべく取材活動を行っている。

 

編集:プサラ研究所

 

コメント

    ただの猫好き

    2016年09月30日 10時32分

    ただの猫好き

    いつも楽しく読んでいます

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