暑気あたりに効果絶大?刮痧(グアシャ:かっさ)

2016年07月15日

元気のヒント・松浦優子の台湾暮らし(金曜更新) 第35回


体内の老廃物を肌の表面に浮き上がらせ、排出を促すのが漢方療法「刮痧(グアシャ:かっさ)」。暑気あたりに効果があるそうですが、その様子はかなりショッキング。痩身やむくみ解消効果のあるマッサージもあります。

 

「中暑(暑気あたり)」に効く漢方療法「刮痧(グアシャ)」


夏には「中暑」、つまり暑気あたりが起こりやすくなります。軽い熱中症と夏バテが合わさったようなもので、のぼせ・めまい・頭痛・食欲減退・不眠・だるさなどが主な症状です。「中暑」の治療に台湾の人が活用するのは、漢方の療法「刮痧(グアシャ)」。日本語では「かっさ」と読みます。

「刮痧(グアシャ:かっさ)」とは、刮痧板と呼ばれるプレートなどを使い、経絡(けいらく)の流れに沿って首筋や背中などをこすり、体の奥深くにある悪いものや老廃物(瘀:ユ)を皮膚の表面に浮き上がらせ、皮膚から発散させて排出するという療法です。

「刮(グア)」は動詞で、こするとか削るという意味。「痧(シャ)」は、不調の原因となっている体内のよどみが、肌の表面に浮き上がってきた皮下出血のような赤点のことです。「痧(シャ)をこすり出す」ということなんですね。

刮痧板(グアシャバン)には水牛の角や牛の角など色々な素材や形状があり、街の伝統的な市場でよく売られています。

 

▲いろいろな刮痧板(グアシャバン)


友人に「刮痧板買いたいんだ」と言ってみたところ、
「え?なくても別に刮痧(グアシャ)はできるよ?」との答え。

急な「中暑」で、すぐに刮痧(グアシャ)がしたい場合は、台湾の人は、陶器のお椀や小皿、スープ用のレンゲ、さらには財布の中のコインでもやっちゃうんだそう。
もちろん、やり方を知っていないとできないので、誰でもできる訳ではありません。

 

「痧(シャ)」は、症状が重いほど濃くなる


体の中の気・血・水の流れが滞り、「瘀(ユ)」がたくさん溜まっている時は、痧(シャ)は濃く、どす黒い色で、はっきり出てきます。軽度の場合は薄い赤になります。この、老廃物を肌表面に浮き上がらせるという考え方は、いわゆるカッピング(拔罐:バーグヮン)と同じです。

先日、ほんの少しだけ刮痧(グアシャ)体験させてもらいました。ついでに小型のカッピングも。普通の刮痧板(グアシャバン)ではなく、岩塩の塊を使ったものです。

 

▲岩塩の刮痧(グアシャ)。あまり一般的ではない


背骨の両側を岩塩の塊でごしごしされる私。
「うわあああ、痛い~~!!!」
いや、岩塩って粒子がざらざらしてるじゃないですか。そりゃ痛いですよ。そしてカッピング。小さなタイプで体験程度に軽く、とのことだったのですが、
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!」
・・・すぐにギブアップしました。とはいえ、私の背中にも痧(シャ)は出ました。

 

▲背中に出てきた痧(シャ)


ていうか、これってただの内出血なのでは・・・?

その後参照した様々な刮痧(グアシャ)の本では、痧(シャ)というのは皮膚への刺激によって起きた毛細血管の軽微な出血だと書かれていました。ただ、刮痧(グアシャ)ではそんなに力を加えないので(いや、十分痛かったけど)、軽度な人なら数日で消えるそう。私は4~5日かかった気がします、消えるのに。

終わった後、撮影してくれていた友人曰く「ね、すっきりしたでしょ?」とのこと。うーん、なんかもう色々痛かったからよくわかんないです・・・。血管が刺激されることで代謝が高まり、皮膚の表面から老廃物が排出されるという原理だそうですが。

 

ひどい中暑の友人の刮痧(グアシャ)は、衝撃的な光景


ある日、友人と話していた時、「おれ最近すごい”中暑”でめまいが止まらないから、明日中醫(漢方医)で刮痧(グアシャ)してくるわ」との発言が。「わあ、ついて行っていい?」と、同行させてもらいました。

漢方クリニックで診察を受けた後、水牛の角を使った刮痧(グアシャ)が始まりました。肌にはクリームを塗っているものの、ごりごりと結構な音がします。

 

▲経絡(けいらく)にそって刮痧(グアシャ)をしていく


すると・・・なんということでしょう!
みるみるうちに、こすられた部分に赤い痧(シャ)が浮き上がってきます。いや、見てるだけで痛そうなんだけど。でもスマホで動画も撮っちゃったけど。

終わってみれば、友人の首と背中はとんでもないことに。あまりにすごいので写真をモノクロにして掲載します。

 

▲暑気あたりで刮痧(グアシャ)をした背中


「だ、だ、大丈夫・・・?」とビビっている私に、「いや、もうやってる最中からどんどんすっきりしてきた!」と、本人は平気な顔。「あ~、楽になった!」と元気になってしまいました。私は・・・肌も強くないし、やらずに済むように日頃から気をつけることにします。

 

痧(シャ)を出さないマッサージは、痩身・むくみ解消に人気


ネットでちょっと見てみると、日本で「かっさ」は、マッサージの一種として認知されているようですね。台湾でも、痩身やむくみ解消に効果があるマッサージとしての「刮痧(グアシャ)本」がたくさん出ています。

 

▲美容向け刮痧本にはプレートも付属


このタイプは、アロマオイルを使って経絡やツボをマッサージするという感じで、本来の刮痧(グアシャ)のように痧(シャ)が出るほどはこすりません。顔やせや腕・足やせ、むくみ解消に効果があるマッサージがたくさん載っているので、私も時々やってみています。


プロフィール

 

 

松浦優子


東京都出身。Web広告ディレクターとして勤務後、ひょんな縁で台湾・台北に語学留学し、すっかり台湾に魅了される。帰国後に日本語教師資格を取得し、現在は外国人向け日本語レッスンや台湾現地ニュースの日本語翻訳などを手掛ける。その後も台湾には年数回のペースで訪れ、一年のうち約1か月は台湾に滞在。現地の友達との旧交を温めつつ、もっと深く台湾を知るべく取材活動を行っている。

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