グルテンフリーで人生が変わる?〜ジョコビッチ選手のダイエット法

2015年11月04日

 

 

 

近年、アメリカの健康志向が高いセレブたちが「グルテンフリーダイエット」を実践して話題になっています。
ミランダ・カーやグウィネス・パルトローなどが実践したことで「健康によさそう」とか、「かっこいい」、「ヘルシー」といったイメージがあり、また最近では世界ランク1位のプロテニスプレイヤーのノバク・ジョコビッチが、著書『ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間プログラム』(三五館)でグルテンフリーダイエットを行っていることを紹介し、日本でも徐々に興味を持つ人が増えているようです。

これまで様々なダイエット方法がはやりすたりを繰り返してきました。リンゴダイエットやゆで卵ダイエットのように特定の食材だけを集中的に食べるもの、その反対に油抜きダイエットのように特定の食材の摂取を控えるダイエットなどなど
では、グルテンフリーダイエットとは、いったい何をすればよいのでしょうか。

「グルテンフリーダイエット」を直訳すると、「グルテン除去食」といったところ。
そもそもグルテンとは、小麦や大麦、ライムギなどの胚乳から生成されるたんぱく質の一種。グリアジンとグルテニンというたんぱく質が水分とともに結びついて、グルテンになります。

このグルテンの特性は粘りがあること。
パンのもちもち感も、うどんのコシも、すべてこのグルテンがあるからこそです。
パスタにも、ピザにも、ケーキにも、クッキーにも、そしてラーメンやビールにも。
小麦や大麦を使った製品のすべてに、このグルテンは含まれていますし、粘度が高いという特性を生かして、様々な加工食品に添加物として加えられています。
グルテンフリーダイエットとは、グルテンを含む食材を排除した食事法のことなのです。

ここで一つ注意しておきたいのは、グルテンフリーダイエットは本来病気やアレルギーに対する食事療法であるということ。決して「減量」を主たる目的としたものではない点です。
英語のdietは規定食や食事法という意味です。日本人はダイエットという言葉から痩せるための方法とイメージしがちですが、少しニュアンスが異なるのです。
つまりグルテンフリーダイエットは、グルテンに対する免疫反応が引き金によって起こる自己免疫疾患である「セリアック病」や、消化酵素の欠乏によってグルテンをうまく消化することができない「グルテン不耐症(グルテン過敏症)」、そして小麦アレルギーなどの人たちに対する食事法というのが本来の意味です。

先ほど紹介したテニスのジョコビッチ選手も、2008年に全豪オープンで優勝するも、その後何度も原因不明の体調不良に悩まされ、大切な試合で棄権や欠場を繰り返しました。実力はあるはずなのに、体が動かない、呼吸困難に陥るなどの身体的な不調を抱え、成績は伸び悩んでいたのです。
ところが、ある医師の助言でグルテンフリーダイエットを始めたのが2010年のこと。
その後のジョコビッチ選手の素晴らしい成績は、世界中の誰もが知るとおりです。2011年からは毎年グランドスラムの優勝を勝ち取り、2015年には全豪、全英、全米と3つのタイトルを手にしました。

ジョコビッチ選手に対する診断は「グルテン不耐症」。また彼はグルテンだけでなく、乳製品やトマトにも不耐症を示したといいます。
(ちなみに、彼の両親はセルビアでかつてピザ屋を経営していたとのこと。グルテン、乳製品、トマトといったすべてを含むピザは、彼の一番身近な食べ物だったのです!)

 

グルテンフリーダイエットには和食が最適

 

もし、皆さんがジョコビッチ選手と同じように、原因不明の体の不調を感じているのであれば、もしかしたらその原因はグルテンかもしれません。
試しに2週間だけ、グルテンフリーダイエットにチャレンジしてみてください。

「いや、パンもパスタもラーメンもダメなんて無理だから!」
そう思うかもしれません。でも、ちょっと待って。
実は、私たち日本人が誇る和食こそ、グルテンフリーダイエットに適した食事はないのです。
ジョコビッチ選手が育ったセルビアは地理的にイタリアに近く、食事もパンやパスタ、ピザといったイタリア料理が多かったといいますが、これらにはすべてグルテンが含まれています。
それに対して和食の主食はお米ですから、主食が食べられないということはありません。米飯、味噌汁(麦味噌はNG)、魚や野菜を中心とした副菜。ピザやパスタに比べれば、かなり食べられるものはあるはず。

グルテンは加工食品の多くに添加物として使われています。ためしに家にある食品の成分表示を見てみてください。
「原材料に、小麦を含む」と書いてありませんか?
ウインナーにも、トマトケチャップにも、グルテン安定剤を含んでいるアイスクリームも、実に様々な食品に小麦(グルテン)は含まれています。もちろん麦で作ったビールや一部のウイスキーもNGです。

そこで2週間だけ、まずはチャレンジしてみてください。
最近は、デパートの食材売り場でグルテンフリーの商品を多く取り扱うようになってきましたし、インターネットではグルテンフリー食材の専門店もあります。これらをうまく利用すれば、決して2週間のグルテンフリーダイエットへの挑戦は不可能ではありません。

最初の数日はつらいかもしれませんが、もし皆さんがグルテン不耐症や小麦アレルギーだったとしたら、これまでの原因不明の不調の症状が改善するかもしれません。
そしてグルテンフリーダイエットを続けて2週間たったら、グルテンを含む食品を摂取してみるのです。
もし、再び不調の症状が現れたとしたら、その不調の原因はグルテンにあったと考えられます。その場合、きちんと病院で検査を受けてみることをお勧めします。

グルテンフリーダイエットに、皆さんが期待するような減量に効果があるという医学的な根拠は、今のところ残念ながらありません。
ただ、グルテンフリーダイエットを行うことで、ジャンクフードを避ける、加工食品を避けて食材に気をつかうようになるといったように食生活や食に対する意識が変化し、結果的に減量につながるといったことは十分に考えられます。
なにより、小麦を使った食品は血糖値を急激に上げるGI値が高いものが多いく、食後は上がった血糖値を下げるためにインスリンが過剰に分泌されます。すると脂肪を蓄積しやすく太りやすくなる傾向があるといわれています。

一度、食事の時にできるだけグルテンの摂取量を減らしてみるように心がけてみてください。きっと、何かが変わるはずです。

◆参考文献
「ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間プログラム」
著者:ノバク・ジョコビッチ
訳:タカ大丸
出版社:三五館
定価:本体1400円+税

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