風疹?デング熱?虫? 日傘が守ってくれた肌

2016年06月15日

小児科医 Dr. しろくま子の“みんなも知っていたらいいのにと思うこと”(水曜更新) 第21回


体の広い範囲に赤いぽつぽつがあって、微熱っぽい。こんな時は皮膚科に行くか、内科や小児科にかかるか、迷いますね。医療機関に電話して聞くというのも一つの方法ですが、最近はみんなインターネットで調べるようで…。

 

写真を見ての自己診断


風疹ではないかと心配して、ママが幼児を連れてきたことがあります。

元気そうな男の子の体にはぶつぶつができていました。

ママは

「インターネットで写真を見たら、似ていたから」

と言います。

受付で確認した看護師さんによると、お熱や風邪症状はないとのこと。リンパ節までは触れてくれてなかったけど(それは私の仕事かな?)予防接種歴はありそうだと。

周囲の流行もはっきりしない。でも、かゆがっているって?

皮膚の症状は時間とともに変化することも多く、典型的でない場合もよくあります。したがって、見た目だけでなく、痛みやかゆみ、他の症状、周りの流行、などにも目を向けて判断していきます。

風疹やはしか、水ぼうそうなど、みんなにうつすと困る病気が疑われる場合には、受診の前に電話をもらえると助かります。

たいていの医療機関では個室を用意するはずです。

 

デング熱?

 


さて、この男の子、確かに全身にまばらなぶつぶつがあるものの、風疹の皮膚症状ではなさそうでした。

そう告げると、今度はママがデング熱を心配しました。お外で遊んだので、蚊にさされた可能性があると。

確かにデング熱の発疹は風疹に似ていると言われます。

でも、これこそ本当に疑ったら、診察の前に医療機関に電話をしたほうがよいと思います。症状や経過を説明し、どこでみてもらうのがふさわしいか相談しましょう。

 

腕白幼児と美白ママ


幼児の発疹を皮膚科の先生にも見てもらいました。

チャドグガですね、と一目で診断。

 

 


ママは日焼け予防のためか、長袖長ズボンさらには日傘。そして手袋もしていて、まさに完全防備されていました。

日陰でも傘をさしているとのこと。だから虫が落ちても顔や体に触れることはなかったのでしょう。

つい木陰だと傘をたたみたくなるけど、これが意外な防御策だったのです。

虫による皮膚トラブルは、美肌を一気にボロボロにしますものね。

対照的に男の子は半袖半ズボン。しっかりと日焼けしていて、たくさん蚊にさされていました。

暑がりだし、虫除けも日焼け止めも、嫌がってなかなか使わせてくれない!とのこと。ママは大変です。

 

日焼け止めと虫除け


これら二つが一緒になっているクリームもあります。面倒がり屋さんには向いているのではないでしょうか。

私は皮膚科の研究所で日焼けした細胞というのを見て、

「うーん、これはかなり強烈なダメージなのだな」

と実感しました。


アメリカのマサチューセッツ州に住んでいたときです。

そこではプリスクールで先生が子供たちにベタベタ日焼け止めを塗りたくっていました。

日本の保育園ではそこまでしていないようです。本来は外遊び前にまめに塗るべきだとしても、送り出すときだけでも使いたいですね。もちろん大変ですけれど!

そして手軽なスプレー式の虫除けは、皮膚にうまくつかなかったり、吸い込んでしまったりするという欠点があります。

ディートという効果的な虫除け成分はときに皮膚症状、まれに神経症状をきたすことが報告されています。アレルギーを示す人もいます。その辺も気をつけてください。

じんましんが出るなど、おかしいなと思ったら使うのをやめて医師に相談しましょう。

 

赤ちゃんと日焼け止め

 


いつから使ってよいのかと聞かれることがあります。

特に生後6か月ごろまでは肌トラブルも多いので、日よけなどで物理的に紫外線から守りたいところです。

いつかドイツ(たぶんドレスデン近郊)で見た、立て看板を思い出します。

自然は素晴らしいものだけど、危険を孕んでいることも忘れずに。

そんな内容でした。

健やかに夏を過ごせますよう。


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