食卓は安全第一!? ドイツのオーガニック事情

2016年05月16日

ドイツゆるやか健康ライフ 第3回


ドイツ料理というと、美食で有名な隣国のフランスやベルギーに比べて、もう一つというイメージがあるかもしれません。確かに食への情熱という意味で、ドイツはこれらの国には及ばないと思います。
 ところがドイツでは、食に関して美食とは別のベクトルが向いていると感じます。
それは食の安全性。自分が買う食材が育てられた環境を気にする人は多いです。

そこで人気があるのが「ビオ」です。ビオとはオーガニック(有機農法)のこと。化学肥料不使用、遺伝子組み換え操作を行わない、などの基準を満たしたもので、農作物や、それらを使った加工食品、飲料などがあります。

ビオ製品には、基準にパスしたことを示すマークが付いていますが、小規模農家などの農作物では、たとえこのマークがなくてもビオの土壌で育てられたものもあります。

 


ビオ製品は、街中のあちこちで簡単に手に入ります。ビオ専門店や、ビオ専門スーパーマーケットチェーン、ビオのパン屋さんやカフェ、レストラン、ビオ市場……などなど、街を歩けばすぐに専門店が見つかります。
また普通のスーパーも、オリジナルビオブランドを発売しています。

 


ビオ製品が買えるお店や市場、農家などをまとめた無料の冊子もあり、これを見ればどこに何があるかが一目瞭然。それだけ数が多いということですね。

 

ビオ製品は安全性が高いし、環境への負荷が小さいと思っても、やっぱり気になるのはお値段ではないでしょうか。

 

 


ビオといっても食材やメーカーによって異なるので一概には言えませんが、一般の食品と比べてやや割高ではあるものの、3倍も開きがあることはまれです。

すべての食品をビオにしようとすると大変ですが、気になるものだけビオを選べば、それほど家計を圧迫することもないでしょう。あるドイツ人女性は「買える範囲でいいんですよ」と、話していました。

 


ビオの食材があまりにも安すぎると今度は農家が困ってしまい、質の低下にもつながりかねないので、安ければいいというものではないですね。
私自身は、食品の一部にビオを選んでいます。例えば乳製品だったり、調味料や野菜だったり。食の安全も気にしていますが、単純に味がいいからという理由で買うことが多いです。ビオの食品は、味がギュッと濃いように思います。

 


ドイツに来たら、手の込んだ料理を食べるよりも、ビオの果物を買ってそのまま食べてみてください。きっと食材そのものの、濃い味がするはずです。私はそれが「ドイツのおいしさ」だと思うのです。

<プロフィール>

 

 

久保田由希(くぼた・ゆき)


東京都出身。日本女子大学卒業。出版社勤務の後、フリーライターとなる。ただ単に住んでみたいという気持ちから、2002年にベルリンへ渡りそのまま在住。著書や雑誌への寄稿を通して、ベルリン・ドイツのライフスタイルを中心とした情報を発信している。散歩をしながらスナップ写真を撮ることと、ビールが大好き。著書に『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)、『レトロミックス・ライフ』(グラフィック社)、『歩いてまわる小さなベルリン』(大和書房)ほか多数。近著に、ドイツの伝統工芸品やクリスマスなどを紹介した『かわいいドイツに、会いに行く』(清流出版)。
ホームページ:
Kubota Magazin 
http://www.kubomaga.com/
おさんぽベルリン 
http://osanpoberlin.blog.fc2.com/

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