ぽかぽか食材でかえって悪化?「見かけの冷え症」に注意!

2017年02月17日

元気のヒント・松浦優子の台湾暮らし(金曜更新) 第63回

 


冷え症=陽気が足りない!そう思って「ぽかぽか食材」を摂っていたら、歯茎が乾いて真っ赤に!実は、冷え症には「真性の冷え症」と「見かけの冷え症」があるのです。正しく養生するための、判別ポイントや対応法は?

 

冷え症には「ぽかぽか食材」!でも、妙な症状が…


ひどい冷え症の私。台湾のおかげで、体調不良は陰陽バランスの崩れによるのだと知りました。冷え症には陽の気補充、つまり体をあたためる「ぽかぽか食材」を多く摂るのが常識。よし、漢方の知恵で冷え症改善だ!と思いながら過ごしていたある日、変なことに気がつきました。

 

・・・なんだか、話しにくい。
スムーズに口が動かないのです。

 

口の中の唾液が足りなくて、歯茎と唇の内側がくっついて引っかかるんです。水分を多く摂るようにしたのですが、効果は一瞬で、すぐにまたくっつき気味に。うーん、話しにくい!
鏡を見て、びっくりしました。

 

歯茎が真っ赤になってる!

 

歯肉炎にでもなったように全体的に歯茎が赤くなっていたんです。これってまさか、歯槽膿漏ってやつ・・・?でも、歯を磨いても血は出ないし、歯茎はしっかり締まってる感じだし。
舌もなんだかいつもより赤い。というか、舌苔(白いもの)がまったくない。珍しいな。

 

 
▲さすがに写真は撮らなかったのですが、本当にこんな色でした

 

ともかく、歯茎が炎症を起こしているんだろうと思って、いわゆる歯槽膿漏用の歯みがきを買ってきました。
効果はてきめん。みるみる歯茎から赤みが引きました。・・・でも、一時間も経たないうちに元通りの赤み+くっつき感。なんだこれ?

 

冷え症なのに、冬なのになぜか「火気(フオチー)」過多に


歯茎の赤みと乾燥に不自由しながら過ごしていて、ふと、「あれ?これって火気(フオチー)が大きい時の症状じゃない?」と気がつきました。

 

体が陽に傾いた「火気(フオチー)」過多の症状は、台湾で教えてもらったところでは、
・吹き出物
・口角のひび割れ
・のぼせ感

などが真っ先に挙がるのですが、「口の中が乾く」というのもあったんです。
この時私は別に吹き出物も出ていなかったし、口角も割れていないし、熱っぽい感じもまったくありませんでした。ただ、その時は便秘ぎみにもなっていました。それも確かに「火気過多」の症状です。

 

種明かしをしますと、私、陽を補充し過ぎちゃったんです、たぶん。
それで、「ぽかぽか系」食材を控えてみたら、だんだん落ち着いてきました。

 

でも、「冷え症さん」の中には、最初から陽を補充しない方がいい人もいるんだそう。それは、「見かけの冷え症」の人たち。

 

「真性冷え症」と「見かけの冷え症」、違いはここ


人の体には陰陽バランスがありますが、陰陽エネルギーの量も問題です。

 

 

同じ冷え症でも、陰が足りているかどうかで違うものになります。
冷え症のことを台湾では「冷底(ロンディー)」というのですが、「真の冷底(真性の冷え症)」と、「ニセ冷底(見かけの冷え症)」があるんです。

 

手足が冷たい!あたたまらない!というのはどちらも同じ。
冷え症だなあというあなたはどちらでしょう?

 

◆「見かけの冷え症」のチェックポイント
・肌がかさかさしている
・口の中が乾く
・便秘ぎみ
・睡眠が足りているのに、夕方にはぐったり
・寝付きが悪い

 

「見かけの冷え症」は「乾燥」がキーワード。陰(「気血水」の「水」)が足りていません。

 

◆「真性の冷え症」のチェックポイント
・寒がり、冷たい飲食物が苦手
・生理痛が重い、おりものが多い
・胃腸の調子を崩しやすい

 

「真性の冷え症」は、とにかく寒がり、そして胃腸の調子が悪くなりやすい(&下痢をしやすい)のが特徴。

 

「見かけの冷え症」は、むしろ「ぽかぽか系」食材を避けるべし


体が冷えていて、かつ潤いが足りない「見かけの冷え症」の人は、まず、ショウガや香辛料など体をあたためる「ぽかぽか系」食材を控えましょう。それから、

 

【1】朝、一杯のぬるま湯を!
朝起きてすぐの水分補給は、代謝を上げるのにも効果的。冷たい水ではなくぬるま湯を。さらに、ほんの少し塩を加えると、潤い補給に役立ちます。

 

【2】ウォーキングなど適度な運動を!
血液循環を促す適度な運動(ウォーキングなど)をしましょう。冬は「陽」を損ないやすい季節です。激しすぎる運動は、陽の「気」を消耗するだけでなく、大量の発汗により陰の「水」も失ってしまうのでおすすめできません。

 

【3】担経(ダンジン)を叩いて気血の循環を!
連載第43回で紹介した「膽經(担経:ダンジン)」叩きは、「見かけの冷え症」解消にも効果的。
太ももの外側を上から足首までグーでポンポン叩き、今度は足首の内側から太ももの内側までを叩き上げましょう。(内側には別の経絡(けいらく)「脾経(ピージン)」が通っています)。10分~15分叩けば、気血がしっかり通ります。

 

【4】「三陰交」のツボを刺激&あたためよう!

冷え症によく効くと言われている足のツボが「三陰交(さんいんこう)」。くるぶしから指4本分のところにあります。押してみて痛気持ちいい・響く感じがすれば押せています。押したりあたためたりしてみましょう。足を通っている経絡の通りもよくなるので、足湯もいいですね。(「三陰交」は安産のツボでもあるので、妊婦さんは押さないでください。)

 


▲三陰交(さんいんこう)。足の内側、くるぶしから指4本分の場所にある


そして、「真性の冷え症」の人は「ぽかぽか系」食材でしっかり陽を補うことが大切。
ですが、毎日毎日そればかり食べていると、私と同じように「火気(フオチー)」過多の症状が出てしまいます。食べ物に頼るだけでなく、ちゃんと運動もしないといけません。

 

「●●にはコレ!」という単純な考えが通じないのが漢方。日々の養生の中では、自分の体の調子を感じながら、色々な方法で少しずつ調整することが大事です。
今の私に一番難しいのは「適度な運動」。せめて、バスを使わないで駅まで歩こうかな、と思っているところです。

 

それではまた!

 

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