統計データで見る、台湾のご長寿事情

2015年12月11日

元気のヒント・松浦優子の台湾暮らし(金曜更新) 第6回

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日本に迫る勢いで高齢化が進んでいる台湾。今年10月、100歳以上のお年寄りについて、台湾では初めての全国調査が行われました。台湾の大手新聞「聯合報」に掲載されていたデータを参照しつつ、台湾の「ご長寿事情」を見ていきましょう。

台湾の高齢者数は右肩上がり、増加率は日本に迫る勢い


中国語で「人瑞」と呼ばれる100歳以上のお年寄りは、現在台湾に3,043人。台湾の人口は約2,347万人なので、10万人あたり12.1人の割合です。日本は10万人あたり46.9人なので、それに比べればまだまだ少ないのですが、人数は年々順調に増えています。「人瑞」の増加率は、日本が51.8%、台湾が44.2%(2013年統計)で、大きな差はなくなりつつあります。

病院や薬とは縁遠いご長寿高齢者


今回の調査で回答が得られた100歳以上のお年寄りの健康保険利用データ(2012年統計)によると、通院や薬の服用が65歳以上の平均値と比べて低いことがわかりました。年間の通院回数は、65歳以上の平均が26.7回なのに対し、100歳以上ではわずか14.7回。病院にかかる頻度も、「ごくたまに」と答えた人が87.9%と圧倒的に多く、生まれてから一度も病院に行ったことがないという人も4.5%もいたのです。また、「自分は健康だと思う」と答えた人は全体の6割にも及びます。

これは、医療施設や制度が発達していなかった時代を生きた100歳以上のお年寄りにとって、病院に行くのはよほどのことだったからだと分析されています。病院へ通うのが半ば趣味のようになっている現在の「若めのお年寄り」とは、病院に対する感覚が全然違うのですね。

また、病院にかかる理由も、高血圧など老化に伴う慢性的な病気が多くなっています。ガンや心臓病などの重大疾病の割合は低く、肺炎や、敗血症などの感染症が死因の上位を占めています。

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長寿の秘訣は? 食生活はさまざま、共通するのは…


ご長寿の秘訣はいったい何なのでしょう。今回の調査で明らかになったのは、100歳以上のお年寄りが、塩分控えめ・野菜が多いなどの「健康に良さそう」な食事を必ずしもとっていなかったことです。中には、毎日お肉を食べて、料理にはなんでも醤油をかけちゃう、なんて人も。「好きな物は食べるし、食べたくない物は食べないよ」という声も聞かれたそうです。100歳以上のお年寄りの9割が家族と同居しており、外食は少ないそうで、若い家族たちと同じ物を食べているのかもしれません。

そんな「人瑞」の人たちに共通して言えるのは、アクティブだということ。今でもマラソンに挑戦したり、現役で職人を続けていたりなど、自分のしたいことに向かって生き生きと暮らしている人が多いそうです。そして、「今の生活に満足している」と感じている人は、なんと71.5%にも達します。「あまり満足していない」「とても不満だ」とした人はわずか4.5%でした。

満たされた気持ちで前向きに生きることが、長寿の何よりの秘訣なのかもしれません。

参照資料:聯合報「願景工程」2015年10月12日・13日記事

プロフィール

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松浦優子
東京都出身。Web広告ディレクターとして勤務後、ひょんな縁で台湾に語学留学。帰国後に日本語教師資格を取得、現在は外国人向け日本語レッスンや台湾現地ニュースの翻訳などを手掛ける。台湾には年数回「里帰り」。

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