若さを左右する「ミトコンドリア」を大切に

2016年01月08日

ミトコンドリアの意外な姿

 

「ミトコンドリア」は、目に見えないサイズの細胞の中にある小器官ですが、かなり有名な存在です。ところが、最近の研究者が書いた本などを読むと、私たちのイメージする「ミトコンドリア」は非常にデフォルメされたものだったことが分かります。

まず、本物の生きているミトコンドリアは、コロンとした形とは限らず、主に糸状です。色も多様で、鉄を含むため、おおむね赤色です。しかも、活発に動き回り、融合や分裂をくり返していて、1個の細胞内に約100~3000個もあるとか。

個数に幅があるのは、代謝をつかさどる肝臓の細胞や、大量のエネルギーを使う心臓や筋肉、神経の細胞に特に多いからです。ミトコンドリアは全身を支える「エネルギー工場」であり、せっせとATP(エネルギーを放出する物質)をつくり続けています。

ただ、ATPをつくる時に、勢い余って活性酸素もつくってしまうのが難点。活性酸素は、菌やウイルスなどをやっつけてくれる一方で、その強すぎるパワーで遺伝子を傷つけます。活性酸素を除去する作用や遺伝子の修復が間に合わず、遺伝子に傷が蓄積してエラーを起こす現象こそが、「老化」なのです。

では、ミトコンドリアが、活性酸素をつくり過ぎないようにするには、どうしたらよいのでしょうか。そのコツをつかめば、全身の「若返り」も夢ではありません。

 

ミトコンドリアで若さをキープ!

 

「エネルギー工場」では電子のやりとりが盛んで、負担が重すぎると漏電し、より多くの活性酸素ができてしまいます。ですから、老化の主犯でもある活性酸素の発生を抑えたければ、とにかくミトコンドリアに無理をさせないことです。

なるべく全力疾走のような急激な運動や、消化酵素が急に必要になるような早食いは避けましょう。エネルギーが一気に消耗され、ミトコンドリアが大忙しになってしまいます。

それから、ミトコンドリアの数を増やし、1つ当たりの負担を減らしましょう。数が少ないほど過労状態になり、活性酸素ができやすくなるからです。

筋肉、特に赤筋(遅筋)を鍛えると、ミトコンドリアが増えます。息を止めて行う筋トレではなく、有酸素運動で鍛えられるのが赤筋です。背中に最も多いので、背筋をピンと正すことを日々意識するだけでも効果が望めるそうです。

また、敢えて腹ペコになる時間をつくることも有効です。空腹によって活性化する長寿遺伝子が、ミトコンドリアを増やすためです。そもそも長寿遺伝子がアンチエイジングに役立つのは、ミトコンドリアのおかげとも言われています。

寒中水泳やサウナの後の水風呂などでブルッとくると、脳が「ミトコンドリアを増やせ」という指令を出します。ミトコンドリアは多忙が嫌いで毒を吐くけれど、ちょっとした我慢(空腹や寒さ)は好きで増えちゃう、と覚えておけばいいでしょう。

私たちの体は、毎日、自分の体重に匹敵するほど大量のATPを、つくるそばから消費しており、ミトコンドリアは年中無休でよく働いています。その原動力は栄養と酸素です。

イカや貝類などに含まれるタウリンは、ミトコンドリアの材料になります。また、ココナッツオイルなど中鎖脂肪酸を多く含む油は、そのままミトコンドリアの中に入っていけるので、効率の良いエネルギー源になります。

最近の研究で、劣化したミトコンドリアは、がんやアルツハイマー型認知症など、さまざまな病気を招くことが分かってきました。できるだけミトコンドリアに負担をかけず、良い栄養と有酸素運動で日々、我が身を励まして、細胞の中から元気と若さを保ちたいものですね。



◆参考文献:『体が若くなる技術』太田茂男(サンマーク出版)

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