ヘアダメージを最小限に食い止める毛髪処理剤のチカラ

2016年08月10日

キレイな人は知っている!TSUBAKICHI(つばきち)の美容雑学 第7回


ヘアダメージを修復することも大事ですが、ダメージを受けないことの方がもっと大事だと思いませんか? 毛髪のダメージに対するアプローチとして、トリートメントの他にカラー&パーマの施術時に使う処理剤があります。今回は、施術によるダメージを最小限に抑えるために必要な毛髪処理剤の成分について詳しく書きたいと思います。

 

ダメージケアはトリートメントだけじゃない!


毛髪処理剤を使う目的は薬剤の浸透を均等化したり、弱っている部分の補強をすることで、パーマやカラーへの過度の反応によるダメージを防ぐことです。
簡単に言うと、施術によるダメージを最小限に抑えるために必要なプロセスです。

 

 

毛髪処理剤の成分と役割


それでは、処理剤の成分と役割をご紹介します。

 

アミノ酸
アミノ酸はヒトの身体を作るたんぱく質のもととなる成分です。
アミノ酸の種類や結合の仕方によって、骨、筋肉、皮膚、髪、爪、血液などを構成するたんぱく質に変化します。

毛髪のたんぱく質の中には20種類のアミノ酸が確認されていて、健康毛とダメージ毛ではその構成に変化が現れます。

アミノ酸同士が結合し、連なって出来ている物質の一つにたんぱく質があり、ケラチンやシルク、コラーゲンもたんぱく質です。

毛髪を構成する20種類のアミノ酸
アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、システイン、スレオニン、セリン、チロシン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン、フェニルアラニン、プロリン、メチオニン、リジン、ロイシン

意味不明なカタカナばかりですみません。
まあ、こういった言葉を見たら、髪を作っているアミノ酸だ、と思ってください。

 

 

皮脂
皮脂腺から分泌される皮脂は頭皮と毛髪の表面に広がり、頭皮や髪に潤いを与え、乾燥から守るだけでなく、細菌や有害物質の侵入を防ぐバリアの機能としても重要な役割を担っています。

 

セラミド
肌の角質内部に存在し、皮膚から水分を逃がさないよう外部の刺激から肌を守る働きを持つ脂質です。
不足すると皮膚は水分を保てなくなるために乾燥し、ニキビやシワができるなど、老化が進みます。(ニキビと肌の老化の原因は、実は同じなのです!)

 

キチン・キトサン

カニ、エビなどの甲殻類や貝などの殻、昆虫の外殻の構成成分です。
毛髪に対して帯電防止効果があり、表面をコートするので、カラーなどの流出を防ぎます。
ダメージにより剥がれたキューティクルを補うための擬似キューティクルの主な成分 となります。

 

ヘマチン
動物の血液中に存在する色素であり、タンパク鎖間の架橋結合を形成する性質を持っているため、パーマの中間処理や後処理に使用するとシスチン結合を補助し、ウェーブの定着が良くなり持続を補助します。
また、カラーの重合を促進し退職防止にも効果があります。さらにパーマ液のツンとしたチオ臭(チオグリコール酸アンモニウムとい成分特有のニオイ)を減らす働きもあります。

 

アスタキサンチン
カニ、エビなどの甲殻類の殻やサケや鯛などの魚に多く含まれる赤色色素「カロテノイド」の一種です。
その抗酸化力はビタミンEの1000倍とも言われており、活性酸素による老化を防いでくれます。

 

PPT(ポリペプチド)には実に多くの種類がある!


PPTは、毛髪処理剤に配合するためにタンパク質を分解して小さくしたものを指します。

 

 
コラーゲンPPT
保水性に優れた性質を持つヒドロキシプロリンというアミノ酸を多く含んでいるため、毛髪に潤い感や柔軟性を与えます。

 

ケラチンPPT
ケラチンPPTはは皮膚や爪、毛髪の構成成分であるタンパク質です。
毛髪とほぼ同じ組成を有し、損傷した毛髪にキメ、コシ、ツヤを付与し、施術による強度低下の防止やダメージの予防、補修に効果があります。


そもそも、ケラチンPPTとはタンパク質をケア剤に配合しやすくするために化学的に分解(加水分解)したものの名称で、結合している分子の量により性質が変わります。
また、ケラチンPPTを用途や目的によっていろいろな成分と結合させ、効果的に作用するようにしたものがケラチンPPT誘導体です。

 

ケラチンPPTの分子量による性質の違い

高分子・・・耐久剤として働く。低分子、中分子、保湿因子、油分を取り込み、ダメージ予防効果、保護効果、強度向上、ウェーブ保持効果

中分子・・・強度剤として働く。高分子との併用で強度が向上し、保護強化、強度向上。

低分子・・・弾力剤、保湿剤として働く。高分子や中分子と併用で弾力向上。

 

ケラチンPPT誘導体のタイプによる違い

カチオン化
プラスイオンに帯電させたケラチンPPTのこと。損傷した毛髪はマイナスの電気が多くなっているので、プラスの電気を帯びたカチオン化PPTは磁石のプラスとマイナスのように引き合い、傷んだ部分に吸着しやすくなります。

アルキル化
油性成分を結合させたもの。アルキル化されたPTTは毛髪への吸着性が高まり、ツヤと柔軟性を与えます。

シリル化
シリコーンを結合させたもの。熱を加えると毛髪に持続性のある皮膜を作り、くし通りを良くし、ツヤを与えます。

 


自分の毛髪がどのような状態で、カラーやパーマを最小限のダメージに抑えるためにはどのような事前準備が必要なのか?
そこまでカウンセリングを受けたことはなかなかないでしょう。
残念ながら、専門的な言葉を使わないと説明が難しいため、美容院で詳しく説明しながら施術する機会は少ないのが現状です。たとえ聞いてもその場で理解するのは難しいと思います。でも、少し分かっていれば、もっと突っ込んだ質問も出来るようになりますよ。処理剤の成分は化粧品などにも使用されていますので、ぜひ参考にしてください。


プロフィール

椿えりか


ヘアメイクアーチスト。美容における膨大な薬剤や商品の知識・情報とカラーリストの経験・Aujuaに関する知識が強み。毛髪科学、成分、理論、技術を駆使してあらゆる髪を自由自在に操ります。
現在ファッション誌の撮影や仲間との作品作りに没頭中。力のあるヘッドスパと的確なツボを抑えるマッサージにファン多数。

編集/プサラ・インスティテュート

 

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