ヘアダメージがわかる!トリートメント理論を知ろう

2016年07月28日

キレイな人は知っている!TSUBAKICHI(つばきち)の美容雑学 第6回

一言にトリートメントといっても種類は様々ですし、どの成分がどこのダメージ部分に効いているのかわかりづらいですよね。
今回はトリートメントの毛髪へのアプローチ法とメカニズムを成分とともにご説明していきます。
 

ダメージした髪を知る


毛髪がダメージを受けると毛髪内では空洞化という現象が起こり、「ツヤがなくなる」「色が褪せてくる」「乾燥してパサつく」「ウェーブがダレる」など様々な問題を起こします。

第2回目のコラムでダメージの原因をお話ししたように、様々な原因から毛髪に無数の穴(ボイド)が開くことを空洞化と言います。この無数のボイドにより毛髪表面にあるキューティクルが剥がれ、毛髪内部のCMC(のり巻きに例えるとご飯の部分)や、たんぱく質が流出してしまいます。

 

 

(写真はイメージです)


毛髪の空洞化を防ぐためには、
①穴を開けないようにする
②空いた穴は埋める

ということが必要になり、空いた穴を何で埋めるかがダメージヘアを蘇らせるカギとなります。

 

ヘアケアの要となる成分CMC


CMCとは・・・正式名称は「細胞膜複合体(cell membrane complex)」。先ほど「のり巻きにたとえるとご飯の部分」と書きましたが、髪は外側から髪の中心に向かってキューティクル、コルテックス、メデュラという三重構造でできています。

 


CMCは、中間のコルテックスの層でコルテックス細胞同士を「接着」する役割と,水や脂を髪に浸透させる「通り道」の役割を持つ成分で、ヘアケアの中心的な存在です。

CMCは非ケラチンタンパク質と細胞間脂質からなっています。細胞間脂質は角質の細胞と細胞の間にある脂質です。

また、髪の一番外側のキューティクルにある細胞間脂質の一つである18-MEA(18-メチルエイコサン酸)は、頭皮の皮脂を毛穴から毛先まで運ぶのに役立っています。髪のパサつきは、CMC不足が原因であることが多いのです。

このように、CMCは髪の細胞同士の接着剤であるだけでなく、水や脂、そしてパーマ剤やカラー剤などの薬剤の通り道としても機能しています。
カラー剤はCMCがあることで毛髪の内部まで浸透し、キレイに発色することができるのです。

 


空洞化の穴が大きくなってしまった「ハイダメージ」な毛髪は、「マイクロ化CMC」という少し大きいCMCでコルテックス同士を接着するとともに、「ナノ化CMC」という小さなCMCを補い、水や脂、パーマ剤やカラー剤の浸透を助ける路づくりをする必要があります。

しかし、ただCMCを補ってもダメです。髪に良い機能を発揮するには、補ったCMCに毛髪内でラメラ液晶構造(※)と呼ばれる細胞間脂質の構造を再現させなくてはなりません。

※ラメラ液晶構造は水になじみやすい部分と油になじみやすい部分が向き合い、それぞれ水の路と油の路をつくり、毛髪内への水性や油性の成分の出入りを制御しています。

 

健康毛=疎水毛(そすいもう)


生まれたばかりの健康な毛髪は疎水毛です。水分を放出、吸収することで常に毛髪内の水分量を11%~14%に保っています

しかしダメージを受けると水を過剰に吸収したり、乾燥したりする親水毛、さらにハイダメージをうけると吸水毛となり水を吸うと毛髪がとろんとしてきます。
逆に毛髪が水を5~6%しか保持できない状態を撥水化といい、疎水毛に近づけることが健康毛に近づくこととなります。

 

疎水毛を作る重要な3プロセス


疎水毛を作るには、
①内部補修 ②引き締め ③外部補修 の3つの重要なフェーズがあります。
現在のトリートメント理論はこの3プロセスを基本としています。
では、ひとつひとつご紹介しましょう。

•内部補修
→PPT(ポリペプチド)やCMC(細胞膜複合体)を補給!

ナノ化CMC(液晶乳化セラミドなど)で路作りを行った後、親水状態から疎水状態にするために疎水型PPTを導入。さらにマイクロ化CMCを補給してコルテックス同士を接着する。
※疎水型PPTとしては、例えば高分子ケラチンなどがあります。
高分子ケラチンと併せて中分子、小分子のPPTを塗布することで毛髪中の様々な大きさのボイドを埋めることができます。
高分子、中分子、小分子とは、簡単に言えば分子量の大きさの大(高分子)・中・小です。いろいろなサイズを塗布することで、大・中・小と様々なサイズのボイドを埋めていくわけです。

•引き締め
→ポリフェノールを補給!

ダメージを受けた毛髪は水を吸いやすく膨潤した状態にあるため、ポリフェノールの収れん作用で毛髪を引き締め、余分な水分を外に排出します。

•外部補修
→キューティクル部分の補修!

キューティクルを補修することで、水分の調整機能と頭皮の脂を毛先まで運ぶ機能を回復させます。

 


今回は、かなり専門的な内容をご紹介しました。次回はトリートメントの処理剤について詳しくお伝えしていきます。


プロフィール

 

椿えりか


ヘアメイクアーチスト。美容における膨大な薬剤や商品の知識・情報とカラーリストの経験・Aujuaに関する知識が強み。毛髪科学、成分、理論、技術を駆使してあらゆる髪を自由自在に操ります。
現在ファッション誌の撮影や仲間との作品作りに没頭中。力のあるヘッドスパと的確なツボを抑えるマッサージにファン多数。

 

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