そのいびき、大丈夫?実は怖い睡眠時無呼吸症候群~その1

2016年08月01日


睡眠時無呼吸症候群の患者数は日本だけで300万人を超えると推定されています。重症化すれば心筋梗塞、脳梗塞、狭心症、高血圧症などの合併症を起こす、怖い病気です。

 

知らないと怖い、睡眠時無呼吸症候群


睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に何回も呼吸が止まる病気です。平均して1時間に5回以上、1回あたり10秒以上呼吸が止まる場合は「睡眠呼吸障害」と判定されます。1時間に20回以上呼吸停止が出現するようなら重症で、放置すると10年で30~40%の人が死に至ると言われています。
私たちは、日中の活動で疲れた脳やからだを、夜間、睡眠によって休ませます。睡眠中に何度も呼吸が止まると、血液中の酸素濃度が低下し、心臓は足りなくなった酸素を、心拍数を上げて補おうとします。このため、睡眠中も心臓や脳、血管に大きな負担がかかり、十分な休息が取れず、睡眠が途切れて頻尿になったり、朝起きたときに頭痛がしたり、日中に強い眠気や倦怠感に襲われたり、集中力の低下など、様々な症状が現れます。

 

いびきは重要なシグナル


睡眠時無呼吸症候群には2つのタイプがあります。ひとつは「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」と言われるもので、ほとんどの人がこのタイプです。仰向けに寝ると、舌がのどの奥の方に落ち込みやすくなります。健康な人なら特に問題はありませんが、もともと気道の狭い人や、肥満のため首の内部にたくさん脂肪がついて気道が狭くなっている人は閉塞性無呼吸症候群を起こしやすくなります。
もうひとつは「中枢性睡眠時無呼吸症候群」で、脳の呼吸中枢から一時的に信号が送られないことで起こる無呼吸です。心臓病や脳血管系の病気が原因で出現すると考えられています。「閉塞性」のように、いびきをかくという症状はありません。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群に気づくきっかけは「いびき」です。いびきは狭くなった気道を空気が通るときに発する音で、気道が狭くなっていることを知らせるシグナルです。よくいびきをかき、周りからうるさがられている人は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を疑ってみる必要があります。
では、どんな人が罹りやすいのでしょう? 肥満体形の30~60代の男性に多くみられますが、痩せているからといって罹らないわけではありません。日本人は下あごが小さく、気道の狭い人が多いため、年齢や性別に関係なく罹る可能性があります。女性は男性に比べると罹患率は低いのですが、閉経後はホルモンバランスの変化によって発症しやすくなります。呼吸機能が落ちている高齢者や、若い人でも扁桃腺が大きい人、鼻炎で鼻がつまりやすく、口呼吸をする人はリスクが高まります。

 

予防はできるのか?


肥満にならないことが一番重要です。患者の70~80%に肥満が見られます。睡眠不足や飲酒、喫煙、食生活の乱れなどの生活習慣を改善することによって、「閉塞性」は予防が可能です。また、のどの筋肉が弛緩すると無呼吸になりやすいのですが、お酒を飲むことでさらに緩みやすくなるので、寝る前に飲酒する習慣のある人は注意が必要です。
睡眠薬の服用も、無呼吸症状を悪化させる原因のひとつになります。
睡眠時無呼吸症候群は、本人が症状を自覚できないという問題があります。眠っている間に症状が出るため、家族や周りにいる人が、本人のひどいいびきや呼吸が止まっていることに気づいて、知らせましょう。そして、早急に専門の病院を受診するように言いましょう。早めに発見して重症化を防ぐことが大切です。

(ライター/和田朋子)

▶参考サイト
厚生労働省HP
国立循環器病研究センターHP:睡眠時無呼吸外来等

 

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